
若山牧水と太田喜志子になり切って、短歌を楽しんでみませんか―。塩尻市広丘原新田のモナミ美容室(磐佐健太郎代表)は、地元ゆかりの歌人夫妻の恋人時代に扮(ふん)し、恋や短歌の世界を味わう体験型イベントを10、11月に企画している。近くの塩尻短歌館と和菓子店「雲居鶴(くもいづる)」も協力。参加者を募集している。
イベントは10月12日、11月2、23日の午前と午後の計6回。参加者は若き日の牧水と喜志子に扮し、スタッフが脇役として歌人の島木赤彦、太田水穂、雲居鶴おかみや信濃毎日新聞の記者を演じてドラマを進める。1回の所要時間は約1時間半。
美容室でレトロな着物姿の牧水と喜志子になったカップルが雲居鶴に立ち寄り、短歌にちなんだ和菓子を選ぶと、おかみから号外新聞を渡される。徒歩で向かった短歌館で赤彦に歓迎され、号外に牧水と喜志子のラブロマンスが載っていると告げられる。和菓子を食べながら赤彦から短歌の指導を受け、恋心を歌に詠む。最後にセピア色の記念写真を撮影して現代に戻る─という流れだ。
広丘地区は多くの近代歌人を輩出した土地柄。同美容室は短歌作りに熱心に取り組む広丘小学校の真向かいにあり、常連客に作歌を勧め新聞を発行するなど「短歌のふるさと」づくりに協力している。今回のイベントは、磐佐代表の妻かなえさんが「着物愛好者の裾野を広げたい」と、数年前から構想を温めていたという。
塩尻短歌館は「歌人たちの詩心あふれるラブレター展」を12月26日まで開いており、牧水らの書簡も展示中。勝野雅文館長は「(今回のイベントのような)ユニークな短歌館の活用の仕方はうれしい」と話す。
参加料は2人で2万8千円。希望日の1週間前までに申し込む。問い合わせは同美容室TEL0263・52・5011