【亜矢子先生に聞いてみよう!】#55 努力が実る学習法は?

「次につながるノート」の活用を

Q わが子は真面目で、学校で配布された問題集をノートに繰り返しやっているのにテストを見ると同じ問題すら間違えて…努力が実る学習方法を教えてください。(中学2年女子の父、後編)
A 前回、配られた問題集に答えを直接書き込むことをお勧めし、その理由を述べました。学習への意欲をそがずに必要な知識を効率的に脳に入れていくことを重視した提案です。さあ、次はノートの出番です!
まず縦に3対1の割合で分割する線を引き、2回やってもできなかった問題を、左に書き写します。書き写すのは、その問題の内容にじっくり向き合うためです。実は、重要なのは答えよりも問題文。何を問われているかを理解することです。
今の子どもたちは、自分で悩まなくてもあっという間に答えをもらえる動画や、ゲームなどでは考える前にとりあえず反応すれば何とかなることに慣れていて、問われていること(問題文)をじっくり考えるのが苦手になっていると感じます。問題集とノートを使って、何を問われていたのか、それに対してどう答えたらいいのかを確認してほしいのです。
問題をコピーして切り抜いて貼ってもいいです。こうして自分の弱点を集めた問題集ができました。しかし答えを書くのは今ではありません。1週間後に引いた線の右側に答えていきましょう。こうして「My参考書」が出来上がりました。
この後は「書くこと」に重きを置かず、答えを手で隠しながら、必要な時に読むだけでよいのです。理解して覚える。自分の弱点だけが詰まった「MY参考書」は受験期に大活躍しますよ。
さらなるノート活用法!すぐ近くにプロがいることに気づいていますか?水漏れには水道屋さん、ヘアカットなら美容師さん。では教えるプロは?そう、学校の先生です。子どもたちと接したくて「教職」を選んだ人たち。頑張る姿、成長する姿はうれしいのです。でも聞きに行くのに勇気がいる…そんな時ほど宿題や「自学ノート」の活用を。
「とりあえずやりました」な「作業ノート」から、先生との交換日記ならぬ交換「問答ノート」に変えてみませんか?具体的に質問する力を育てることにもなります。
漠然とではなく、ピンポイントで「この問題が分かりません。教えてください!」と書き、先生用スペース枠を作りましょう。なんらかの形で先生を頼るようお子さんに伝え、翌日「先生に聞いてどうだった?」と忘れずに声をかけて。
「先生はさすがだ!」と心の底から思えた時、普段の授業への取り組みも変わってくると思いますよ。参考書にも、交換問答日記にもなる。次につながるノート活用を工夫してみて。