塩尻・結成10年のゴスペルグループ「ばぁば天使」 10月26日初の記念コンサート

平均年齢70歳明るく元気に

JA松本ハイランドの塩尻、広丘両支所の女性部員23人でつくるゴスペルグループ「ばぁば天使」は26日、結成10周年記念コンサートを「JA虹のホール芳川」(松本市小屋南)で開く。初の単独コンサートでもあり、メンバーたちは本番に向け、練習に熱が入っている。
2日は、広丘支所(塩尻市広丘原新田)の2階で練習。県内を拠点に活動する、歌手でボーカル講師の布野えいじさんの指導でストレッチやリズムトレーニング、発声練習と続き、コンサートで歌う曲を練習した。
平均年齢70歳の「ばぁば天使」。はつらつとした声や振り付けから、心底、楽しんでいることが伝わる。たまには間違えることもあるが「本番までにはしっかり覚えよう」と励まし合うのがいい。
十数年前、女性部が農閑期に開く教養講座で「ゴスペルをやってみよう」と取り組んだのが同会結成のきっかけ。当時の女性部長だった小澤博子さん(同市片丘)が、地域の若いゴスペルグループの発表を見て「格好いい。おばさんたちもやったら元気になれそう」と提案した。その時のメンバーの多くが60代。孫が生まれる年代でもあったことからグループ名を「ばぁば天使」に。布野さんを講師に招いた。
ゴスペルを知らない人も多かったが定期的に練習。JA関連の催事などで発表して、上達もした。結成から10年がたち、「節目を大切にするために、コンサートを開こう」という布野さんの声かけで企画した。
「ゴスペルが好きで集まったわけではないのに、ここまで続いたのが自慢」とメンバーは声をそろえる。コロナ禍では2年以上、活動を休止したが、再開すると全員が戻ってきたという。
布野さんは同グループを「まずは明るさが特長。農業で鍛えられているのか、踏ん張りが利いてめげずにやってくれる」と評価。「年々、やる気が盛り上がり、声も出るようになってきた」と目を見張る。
ゴスペルは、リズム感や呼吸法が必要な上、歌詞を覚えるなど、体全体や、認知機能の刺激にもなる。最年長の西村和子さん(79、同市広丘堅石)は「いろいろ覚えるのが楽しいし失敗しても責められないのがいい」と、動きも軽やかに笑顔を見せる。
会長の平林道子さん(71、同市宗賀)は「和気あいあいと活動することが農作業の息抜きにもなり、『また仕事を頑張ろう』という気持ちになる」と満足そう。初のコンサートについては「来てくれた人がすぐ打ち解け、一緒に歌ったり動いたりしてくれるような参加型にしたい」と期待する。
プログラムは外国曲のほか「手のひらを太陽に」「恋のバカンス」など10曲以上を歌う。布野さんの歌唱もある。
開演午後1時半、入場料千円。問い合わせは事務局の塩尻支所営農生活課℡0263・53・4785