草木染と曲げ物2人展 上松かんでんギャラリー10月30日まで

上松町小川の関西電力木曽水力センター内「かんでんギャラリー」で、石橋芙美子さん(89、木曽町福島)の草木染作品40点と、2019年に101歳で亡くなった木地師・村地忠太郎さんの作品約30点が展示されている。石橋さんが、親しくしている村地さんの長女・由美子さん(76)に呼びかけて「2人展」に。10月30日まで。
石橋さんは介護職を退職後、趣味で草木染を始めた。野山や庭で取った花や草、植物の茎などを刻んで煮出した抽出液で染める。
マリーゴールドやツキミソウ、ゲンノショウコなどを用いた2色染めや絞り染めのストール、花の模様をあしらったのれんなどを展示し、「踏まれたり捨てられたりするような花で、すてきな色が出せると知ってもらえたら」と石橋さん。
村地さんは木曽町福島で97歳まで職人を続けた。展示したのは故人が好きな形をデザインした作品で、チューリップの形や格子型に組み合わせたランプシェードや、曲げ物の器に由美子さんが漆塗りを施した花器など。
ヒノキやサワラの木材を、縦に薄く裂くように割った「へぎ板」の木目(へぎ目)の美しさも見どころ。「父がこつこつ作った曲げ物を、皆さんに見てもらえたら」と由美子さん。
午前9時~午後5時。土、日曜と祝日は休館だが19、25日は開館(午後3時半まで)する。同センターTEL0264・52・4681