
小学生ラグビーの安曇野スクール(安曇野市穂高)が、9月に松本市内で開かれた「SMBCカップ第22回全国小学生タグラグビー大会県大会」(日本ラグビーフットボール協会主催)で初優勝し、南関東ブロック大会(来年1月、山梨県)出場を決めた。地道な練習の成果で、これまで飯田市のチームが独占してきた県王者の座を奪い取った。
競技は、タックルなど体の接触を禁止して行うラグビー。腰につけたタグを取ることで相手を止める。県大会は過去最多の13チームが出場。プレーヤーは1チーム5人で、前後半5分ずつ。4組の予選リーグと各組1位による決勝トーナメントを行い、安曇野は予選を2勝1分けで突破し、準決勝で強豪の伊賀良A(飯田)を下すと、決勝も上田との接戦を制した。
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昨年の前回大会は1勝もできず、悔しそうな顔をする選手たちを見て細川康二コーチ(53)が「うまくなってみる?」と声をかけると、「うまくなりたい!」。日曜の通常練習に加えて水曜夜に基礎練習を行い、「取る、投げる、走る」をひたすら繰り返した。すると試合でパスが通るようになり、フィールドを広く使ったプレーも増えた。
「それまでとは違った楽しさを、選手たちが肌で感じ始めた」と細川コーチ。今大会は試合中に、控えの選手らが口々に「出たい」と訴えたという。「10人全員に自信がみなぎっていた。実際に選手を代えても戦力が落ちなかったのが勝因」
望月湧翔(豊科東6)は「体の準備や心構えが去年と全く違った。試合中も体が軽かった」。瀬川和士(穂高南6)は「南関東大会を突破し、全国の舞台に立ってみたい」と目を輝かせる。