
松本市清水小学校6年の荒井樹人(みきと)さん(12)の「みそ汁の研究」が、本年度の県学生科学賞作品展覧会(県教育委員会など主催)で優良賞を受賞した。また、県こども新聞コンクール(信濃毎日新聞社、信毎販売店会主催)の中信・木曽地区でも入賞27点に選ばれた。
家族を喜ばせようと、2年生の春休みから始めたみそ汁作り。みそ汁に合う水を調べたり、「時短になれば」と作った乾燥野菜の干し方を変えて味の違いを食べ比べたりと研究を重ね、そこから生まれた新たな疑問を翌年のテーマにして継続、発展させてきた。
本年度は「おいしい」を科学的に証明しようと、専門家に相談したり機械を使ったりしながら調査。今では友達の親から「レシピを教えてと言われる」という。
1年生から応募しているこども新聞は、当初は自分が興味のあることを題材にしたが、4年生ごろから「みんなが知りたいのでは」と思うことを取り上げ、今年のタイトルは「みんなの学校新聞」。
1年生の頃、学校に慣れず泣きながら登校したり、コロナ禍はオンライン授業を選択したりと不登校気味だった自身の体験から、「不安な子もいっぱいいると思う。少しでも気持ちが楽になれば」とテーマに決めた。市教委や教頭先生に質問をするなどしてまとめたという。
ほかに読書感想文やレシピのコンクールなどにも積極的に参加しており、それぞれで得た知識や表現方法などが「他に生かされていると思う」と荒井さん。来年は中学生になるためこども新聞は今回が最後だが、みそ汁研究は「すでにテーマを決めている」という。