
「でかける・であう・できる」を合言葉に朝日村社会福祉協議会が、えべやかたくりの里で開く「あさひさんでい講座」の今期が、10月10日に始まった。3カ月1クールで3講座を同時に開催しており、今期は「e-スポーツで認知症予防」「かたくりで語るべ朝日村の昔話」の2講座を初開催。3講座に51人が参加して楽しく学んだ。
このうち「かたくりで─」には8人が参加。講師の朗読士、池内のりえさん(64、塩尻市宗賀)が「学校や地域での読み聞かせはほとんどが絵本。地元の歴史などを知らない子どもが増えており、シニア世代が語り聞いてきた土地の話を語る『かたりべ』が求められている」と話し、声のアンチエイジングにつながる発声や声帯のメンテナンスなどを紹介。参加者は熱心にメモを取りながら学び、地域の民話を基に竹内さんが再話脚本した「でいだらぼっち・でいらんぼう」を群読した。
読み聞かせの活動をしている横山泉さん(朝日村古見)は「こういう講座は初めてで、いろんなことを知りたいと思って参加した。絵本の読み聞かせとこんなに違うとは」と驚いていた。
同講座は村内のおおむね60歳以上を対象に、健康な体づくりや仲間づくりを目的にした介護予防事業の一環。「e-スポーツで─」では初めは戸惑う様子も見られたが、休憩を挟むとめきめきと上達し、「次回が楽しみ」という声も聞かれたという。社協職員は「初開催の講座を機に初めて受講した人もいてうれしい。内容的にも小学生などとの世代間交流に広げていけそう」と話していた。