
足踏みミシンの電動式への改造、レコード店開店…。チラシは世相を物語る。店内に昭和の品々を所狭しと飾る安曇野市の理容室「いやし工房 萌木」(穂高有明)の壁に、昭和40~50年代の地元商店などのチラシ約15枚が張られ、利用客が懐かしく眺めている。
旧豊科町周辺や松本市中心市街地の食料・衣料品店、電器店など、今は閉じた店が大半。利用客からもらったものや店主の森桂一郎さん(55)宅にあったチラシを飾った。
1977(昭和52)年のチラシを見ると、特売のたまご1パックが138円や158円、塩サケ半身で920円。家具調テレビや二層式洗濯機の写真に、当時の家庭の光景がにじむ。「今年は昭和100年。約半世紀前の暮らしや個人的な出来事などを思い出すきっかけになれば」と森さん。利用客以外も連絡の上で観覧可。同店TEL0263・83・5072