
南木曽町の蘇南高校3年・丸山祐人さん(17)と石垣綾音さん(18)は、本年度の総合的な探究の時間で「ネコの殺処分を減らそう」をテーマに活動した。木曽地域の野良猫の現状を住民に調査し、野良猫に不妊・去勢手術をして地域に戻す活動に理解を深め、学校などで周知した。
丸山さんは近所に猫を多頭飼育する家があったこと、石垣さんは猫の殺処分に関する本を読んだことから、それぞれ関心を持った。
2人は猫の譲渡会に参加。野良猫を捕獲(Trap)し、不妊・去勢手術(Neuter)を施し、元の場所に戻す(Return)「TNR活動」も手伝った。学校や譲渡会の会場に募金箱を置き、集まった計6013円を地域猫活動に取り組む「木曽ネコ会」に寄付する。
17日に町役場を訪れ、向井庄司副町長と担当職員に活動を報告した丸山さんは「殺処分を減らすために活動する団体を多くの人に知ってもらいたい」、石垣さんは「猫も一つの大切な命。地域で力を合わせ幸せに暮らせる環境ができたら」。
向井副町長は、2人が地域猫や多頭飼育の現状を伝え、地域課題の解決に向けて行動したことに感謝し、「支援には地域の理解が広がることが重要」と話した。