
初戦は京大と チーム一丸で
信州大のアルティメットサークル「LOOSE」が11月1、2日に福島県のJヴィレッジで開かれる、第36回全日本大学アルティメット選手権に出場する。自分たちの特徴を生かした守備を磨いて地区予選を突破し、3年ぶりの全国大会に臨む。
チームは男女合わせて61人(1年25人、2年15人、3年16人、4年5人)と、マネジャー2人で活動。メンバーは県内各キャンパスに散らばり、集まって全体練習ができるのは休日だけ。限られた時間の中で、日頃から実戦を意識した試合形式の練習を取り入れている。
コーチや監督はいない。練習中の積極的な声がけや、学年を超えてアドバイスをすることを大切にしている。練習の様子を撮影し、チーム全体だけでなく個人の良かった点や改善点も共有する。
主将の高野宏基さん(21、人文学部3年)は、大学に入ってからアルティメットを始めた。チームのSNSを見て雰囲気の良さを感じ、未経験の競技を始めることにも引かれたという。
身体接触がなく、男女混合で年齢を問わずに楽しめるのがアルティメットの魅力という。「ダイビングキャッチをするときが好き。跳ぶのは楽しいし、周りも盛り上がる」
サークルに3年前の全国大会を経験した人は残っておらず、現メンバーにとって出場は悲願。2年前から、自分たちに合った戦術を強化してきた。
高野主将によると、1人が相手1人をマークして守る「マンツーマンディフェンス」が主流の中、ルースはエリアを守る「ゾーンディフェンス」を得意とする。この守備には選手同士の連携が不可欠。粘って相手のミスを誘い、一気に反撃する戦い方が効果を発揮し、9月下旬に静岡県で開かれた中部地区予選で9チーム中4位になり、全国大会の切符をつかんだ。
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初戦の相手は夏休みに練習試合をした京都大。「チーム一丸となって戦うところが自分たちの強み。ずっと行きたかった全国という舞台で、自分たちのやりたいことをやるようにしたい」と高野主将。竹中大登さん(20、経法学部2年)は「ルースが勝つのはチーム内が盛り上がっているとき。みんなで楽しんで大会に臨みたい」と意気込む。