子育て支援続け30年 松本のボランティアグループ「芳川保育ゆりかご会」

松本市芳川地域のボランティアグループ「芳川保育ゆりかご会」は10月17日、発足30年の節目を記念した祝賀会を民芸旅館深志荘(並柳2)で開いた。初代会長の矢沢正子さん(89、野溝東)を含む関係者21人が出席し、温かな雰囲気の中、これまでの歩みを振り返った。
同会は1994、95年に芳川公民館で開かれた「家庭教育学級」で保育ボランティアを務めた人らが集まり、96年発足。地域や行政と連携し、主に子育て支援や交流、学びを目的とした活動を続けている。
このうち保育活動は、母親たちが活動中の約2時間、別室で生後3カ月から未就園児までの子どもを1人につき大人1人で預かる。ほかに全体を見守る人も置くなど、手厚い体制が多くの母親から喜ばれている。
これまで63人の会員が活躍してきたが、世代交代もあり現在のメンバーは12人。未就園児親子向け講座「食育学級」や「プレイスクールぽかぽか」などに出向き、地域の子育てを支えている。
息子2人を保育してもらったという30周年記念事業実行委員長の久保田由美さん(村井町北)は「安心して活動に専念できたことが本当にありがたかった。これからも時代に合わせた形で続けていきたい」。81歳で同会を退いた後も「食育学級」のために自宅の畑を提供している矢沢さんは、「安全第一に、孫を見る気持ちで保育に当たってきた。これからも地域ぐるみで、子育て中のお母さんを支える活動を続けてほしい」と話した。