
大町市大町の霊松寺で11月9日まで、大北地域の日展工芸作家8人の作品展が開かれている。紅葉の名所で知られる同寺の「秋の内部拝観」期間に合わせて開き3回目。木彫と陶芸計30点余が庫裏に並び、歴史ある建物と作品が、趣ある空間をつくり出している。
今回は、これまで出展してきた同市の作家5人に加え、木彫の髙橋本榮(ほんえ)さん(71、白馬村)、平野まり子さん(74、池田町)、陶芸の帯刀益夫さん(82、同)の作品も初めて展示。日展出品作を中心に、それぞれの特徴が出た多彩な作品が並ぶ。
また、すっきりと展示するなど見せ方を工夫。外に面した障子をバックに作品を並べ、時間によって光の入り方が変わる部屋もあり、「照明が控えめで陰影が際立ち、同じ作品でも違う表情が見えて面白いと思う」と作家たち。
木彫の髙橋貞夫さん(85、同市大町)は「3人の作品が加わり、迫力や雰囲気が増した。建物の素晴らしさも味わってほしい」と話す。
午前9時半~午後3時半。拝観協力金200円が必要。小品の販売もある。