
松本大教育学部教育学科(松本市)の上月(こうづき)康弘准教授は10月23日、同学科4年生約60人を対象にした授業「教職実践演習」で、初めて上高地で遠足実習をした。児童生徒を安全に引率することなどを目的に企画し、連携する松商学園高校通信制課程に呼びかけ、特別活動としての募集に応じた生徒12人が参加した。
教員としての実践力を養うため、遠足の計画から引率までを学生が行った。
一行は班ごとに大正池から田代池、河童橋までを散策。自然に触れながら、仲間との関わりや安全への意識を深めた。通信制課程1年生の女子生徒(16、諏訪市)は「上高地は来たことがなかった。こういう機会がうれしい」と笑顔で話した。
昼食も班ごとに食べた。学生たちは「先生の弁当は児童生徒から見られている。そのために冷凍食品を使わず手作りで」という課題に沿った弁当を持参。各自写真を撮り、後日リポートにまとめる。
特別活動を担当する松商高の横内克彦教諭は「生徒も大学生もプラスになる体験。今後もこうした連携を増やしていきたい」、上月准教授は「学力観が多様化する中で、学生には松本大でしかできない体験を積んでほしい」と話した。