移り住んだ松本でタイの籠など発信 原田さん夫妻1月に限定ショップ

「かごと古着」夫婦で初出店

岡山県出身の原田里帆さん(32)と滋賀県出身の希里也さん(31)夫妻は、7月に松本市に移住、タイの水草を使った籠や、米国の古着などを扱うインターネットショップを始めた。来年1月18日、同市中央2の中町・蔵シック館で初めてポップアップショップを開く。
里帆さんの扱う商品は、タイ南部の湿地帯で育つ長い水草で作った籠や一点物のインテリア雑貨。希里也さんは、タイなどで仕入れた年代物のTシャツを中心とした大人の古着。それぞれ自分の「好き」を集めた魅力ある商品で、「実際に手に取って魅力を感じてほしい」と来場を呼びかけている。
タイで自由に暮らす人々を目の当たりにした二人。松本の生活に何を感じているか。

互いに“好きな物”を追求

原田里帆さんは、大阪でウエディングプランナーや、パーソナルカラーなどライフデザインのサポートをする仕事をしていた。旅が好きで、海外で生活したいという夢があった。
希里也さんは、父親がアジア雑貨の店を経営しており、小学生の時に仕入れについて行ったことがある。以来、海外に興味を持った。旅行会社に就職、2019年に独立して、フリーランスでウェブの仕事を始めた。
二人は23年に結婚し、大阪で暮らした。24年からは人々の人柄が良くご飯がおいしく、希里也さんが訪ねたことがあるタイで生活を始めた。雑多な感じの首都バンコク、のんびりした田舎の村。タイ国内をあちこち歩く中で、南部の湿地帯でしか育てていない水草で作った籠を知った。
しなやかで強く水洗いもできるおしゃれな籠に一目ぼれした里帆さんは、どこの物なのか聞き現地に向かった。思った以上に小さな村で、鏡のような湿地帯に昇る朝日がきれいな場所だった。家の軒先には水草を天日干ししていたり、編みかけの籠が置いてあったり、おばあちゃんがござを敷いて籠を編んでいたりと、のどかな景色があった。
日本ではバリバリ仕事をしていて、家のことはほったらかしだった。「タイでの生活と、籠を使うようになったことで暮らしに目がいくようになった」。各地を旅した中で一番気に入った松本へ。
「景色がきれいで、私たちの好きな古い物がたくさんある。食べ物がおいしい」と感じた。「お気に入りの籠に入ったおいしい食材を、大切に使おうと思って自炊するようになり、松本に来てからますます暮らしに意識がいき、生活が豊かになった」と話す。
「この籠をたくさんの人に知ってほしい」と仕入れできる人を探した。帰国後にインターネットショップ「fss」を始め、ポップアップショップも開いてきた。海外商品の販売などのノウハウは義父からアドバイスを受けた。古物商の資格も取り、一点物のインテリア雑貨の販売も始めた。
希里也さんは、米国の古い物が集まるタイに違う魅力を感じていた。「古着が好きで、学生だった頃、大阪のアメリカ村で古着を買っていたことを思い出した」。社会人になり遠のいていた古着の良さを再確認。本業であるウェブの仕事の傍ら、11月から古着のネットショップ「Anvii」を始めた。
それぞれ好きな物を追ってきた二人。来年1月18日に中町・蔵シック館で開くポップアップショップ「夫婦で営むかごと古着」は、初めて夫婦で一緒に運営する。午前10時半~午後3時半。「松本に移住したての二人で、日々が豊かになるアイテムを紹介します。たくさんの地元の人たちに会えるのを楽しみにしています」と話している。

里帆さんが運営する「fss」はこちらから。希里也さんが運営する「Anvii」はこちらから。