味と安心 素晴らしさ伝える 松本の麹マスター・竹村佳容さん

みそ、しょうゆ、みりん、甘酒など、日本にはいろいろな発酵食品がある。調味料として使う場合、味付けが簡単だったり、健康にも良かったりと、利用価値が高い。
竹村佳容さん(56、松本市大村)は、日本麹クリエイター協会(神奈川県鎌倉市)が認定する麹マスターの資格を取得した。医療の仕事に従事する傍らレッスンを開き、こうじの素晴らしさを伝えている。
添加物大国といわれる日本。製造過程は衛生的で安全だが、多くの食品に入っている。調味料も例外ではない。そんな中で米や麦に菌を付け、塩やしょうゆで味付けするこうじ調味料なら、おいしさと安心安全を兼ね備える。竹村さんは「こうじは日本の食にはなくてはならないもの。自分で作れることを教えたい」と張り切っている。

〝こうじ〟は自分で作れる

麹マスターの資格を持つ竹村佳容さん。2月28日、松川村の食を通した交流の場「まちのだいどころoKKo」で、料理教室「6種類の塩麹×注ぐだけで簡単スープレッスン」を開いた。玄米、白米、麦にそれぞれ黄こうじ、黒こうじの菌をまぜ、発酵させた塩こうじ6種を試食した。
こくに加え黄こうじは甘みが、黒こうじはクエン酸の酸味が出る。塩こうじに玉ネギをすりおろし、お湯を入れるとスープができる。おいしい上に簡単となれば、これ以上の調味料はない。

市販の麹菌使い試験的に作って

竹村さんは、子どものために食事、おやつを手作りしていたが、調味料は市販品を使っていた。食の安全を考えたとき、市販調味料を使っていいか迷ったが、どうしたらいいか分からなかった。
SNS(交流サイト)でこうじのワンデーレッスンがあり、オンラインで参加した。「こうじというと、母が作る甘酒しか知らなかった」が、こうじの種類や、日本麹クリエイター協会の存在を知った。
子育て、仕事と多忙な中、協会がある鎌倉までレッスンに通うのは容易ではない。市販の菌を使って塩、しょうゆこうじを試験的に作るようになった。
そんな折、新型コロナが流行。医療に従事していたため、常に感染の恐怖を感じていた。同時に、自分、家族の健康について改めて考えた。「家族を守り、仕事をするには健康が大事」と認識した。
「日本の食は安全といわれるが、それは衛生面。おいしいが、それは添加物で作られたおいしさ。そこを整えないと駄目だと思った」。しっかり学びたいと、日本麹クリエイター協会の講座を受けることにした。
昨年1月に麹クリエイター、9月に麹マスターの認定を受けた。「調味料一つで簡単に味付けできる。こうじを知る前は、子ども3人の弁当にインスタント食品を使うこともあり、『ごめんね』と思いながら渡していた」と話す。

添加物ない安心多くの人に伝え

同じ材料でもこうじを使うと味が違う、肉や魚は冷めても硬くならない、何より添加物がないので安心して食べられる―。魅力を多くの人に伝えたいと、10月から単発で講座をスタート。「お通じが良くなった」「花粉症の症状が軽くなった」などの声が届いている。
塩、しょうゆといったこうじは3日でできるが、余裕があるとき、疲れているときなど、自分の状態により出来上がりが変わる。こうじと向き合うことは、自分と向き合うこと。「常に前向きな気持ちで過ごせるようになった」と竹村さん。

一緒に食事作り食べ話す時間を

22日午前10時、甘酒をテーマにしたレッスンをoKKoで開く。4月19日から、塩尻市民カルチャーセンター(大門一番町)で6回の講座。25日は午前10時半、黒こうじの菌付け体験(こうじ料理のランチ付き)を安曇野市のさんさんハウス(穂高)で予定している。
「化粧水の作り方、ランチ提供なども考えている。一緒に食事を作り食べて話す、そんな時間をつくりたい」と竹村さん。
問い合わせはインスタグラム。塩尻市民カルチャーセンターTEL0263・52・6811(赤羽さん)