漫画で囲碁に関心を 松本出身の棋士・小林千寿さん監修「天棋」単行本に

松本市出身の棋士、小林千寿さん(東京都)が監修した囲碁漫画「天棋 TENKI」が、単行本になった。日本棋院発行の「月刊碁ワールド」に2012年から今年3月まで連載した漫画で、小林さんはストーリーに合った棋譜を用意するなど、多方面で協力。既に3巻までの出版が決まっており、「囲碁に親しむきっかけになれば」と期待する。
舞台は江戸末期。藩の囲碁の指南役である「碁打頭」の武家に生まれ、囲碁と剣の才能に恵まれた少年、三枝天碁と家族を中心に展開する。過酷な運命に翻弄されながらも出会いに恵まれ、明るく前向きに成長する天碁と、激動の時代の中で揺れ動く家族の姿を描いている。
作画は漫画家の松田一輝さん。第1巻の今巻には18話収録。4月に第2巻、7月に第3巻が出る予定という。
松田さんの依頼を受けた小林さんは、監修、棋譜の用意に加え、各話の間のエッセーも執筆。物語の背景を補っている。
小林さんは1954(昭和29)年、松本市中町生まれ。4歳から囲碁を学び、故木谷實九段に入門。プロ棋士になり、日本棋院常務理事などを歴任した。現在は六段。2021年4月~23年3月、自身の囲碁を通じた交流や海外などでの普及活動をつづったコラム「碁縁旅人」を本紙で連載した。
「碁を打たない人も楽しめる作品。漫画を通じ囲碁や日本の歴史に興味を持ってほしい」と話す。
B6判160㌻。770円。双葉社発行。紙版(書店で取り寄せ)と、電子版が出ている。