安曇野の漫画家・太郎勇ミさん夢かなえプロデビュー 漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」で配信

安曇野市在住の太郎勇ミさん(20代、本名非公表)は、集英社がネット上で運営する漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」の4月16日の配信で、プロとして一作目となる読み切り作品が掲載される予定だ。当面は読み切りを中心に描き、いずれは連載作品を描くのが目標。まずは「一つ一つ完成させる」と、一歩ずつ進む。
幼い頃から絵を描くのが好きで、漫画家になるのが夢だった。松本市の松本第一高校美術工芸コースから、東京の多摩美術大の統合デザイン学科に進んだ。
大学1、2年はデザインの勉強が忙しく、3年で漫画の持ち込みを始めた。やり方は、小学生の頃読んだ漫画家が主人公の漫画「バクマン」で知っていた。
ただ、編集者の反応は芳しくなく、日の目を見ない作品が増えるばかり。「誰かに読んでほしい」との思いで、無料投稿サイト「ジャンプルーキー」に投稿を始めた。それが編集部の目に留まり、担当の編集者が付いた。
大学を卒業する頃、ジャンプルーキー漫画賞の「編集部期待賞」を受賞。デビューには至らなかったが「やってきたことは間違っていなかった」と感じた。
卒業後は地元に戻り、アルバイトをしながら漫画を描き続けた。2、3年はネーム(せりふ入りの下描き)の段階で不採用が続いたが、気持ちは折れなかった。「一人で描いていると何が面白いのか分からなくなる。編集者は頼れる存在」
2024年冬、「少年ジャンププラス漫画賞」で短編「光の尾」が準入選。「絵のクオリティーが素晴らしく、心情描写の巧みさが光る」「青春群像劇が爽やかに描かれている」と評価された。
作風は現実重視。主人公の負の感情が少しだけ好転する話が多い。SFバトル物にも挑戦したが、なじめなかった。「光の尾」は中学、高校と続けた吹奏楽部の体験がベース。「漫画に描けることをやっていて良かった」
以前は受賞がゴールだったが、今は掲載がゴールになった。