南ア・北岳に咲く絶滅危惧種「キタダケソウ」松本の藤原さん宅で今年も一輪

南アルプスの北岳(標高3193㍍)のみに生育し、絶滅危惧種に指定されている「キタダケソウ」が、今年も松本市蟻ケ崎の藤原和登さん(72)の庭で一輪の花を咲かせた=写真。
キタダケソウは6月下旬~7月上旬、北岳山頂部でのみ咲く高山植物。1994(平成6)年に国内希少野生動植物種に指定、採取や譲渡は禁止されたが、藤原さんは92年に、とある山野草展で2株購入し、うち1株は枯れた。
買ってから一度も花を咲かせることはなかったが、気長に見守り続けた2011年ごろ、突然開花。そこからしばらくまた咲かなかったが、8年前に現在の地に引っ越すと、23、25、26年と、立て続けに花を付けるようになった。
咲かない時期も特別手を加えることはなく、庭の同じ場所に置いていたという藤原さん。「環境にようやく慣れてきたのかもしれない」とその生命力に驚き、「貴重な種。これからも大切に育てたい」といとおしそうに見つめた。