
4月も終盤。新年度が始まり、そろそろ新しい環境に慣れた頃ではないだろうか。半面、環境や気候の変化で体調を崩す人もいる。健康で過ごすには、自分の体を知り、体を動かすことが大切だ。
一般社団法人松本市医師会では、救急当番医を設け、休日の急病やけがに対応。病気の早期発見に向け健康診断の受診を勧める。一般財団法人松本ヘルス・ラボは、楽しみながら気軽に歩けるウオーキングを企画する。取り組みを見るとともに、健康メニューのレシピも紹介する。
健康寿命を延ばすために
42.5%。2024年度の松本市の特定健康診査(特定健診)受診率(人間ドック含む)だ。後期高齢者(75歳以上)健診は43.5%。多いか少ないか一概にはいえないが、人生100歳時代の今、単に寿命だけではなく、「健康寿命」を延ばすことが大きな課題。そのためにも健康診断で病気の早期発見、早期治療につなげることが大切だ。
「乳幼児健診」、小中学校での「学校健診」、国民健康保険の「特定健診」、「職場健診」など、日本の健診の種類は多く、どの年代でもほぼもれなく受けられる。松本市医師会検査健診センター(城西2)奈須喜美子部長(58)は「原則1年に1度は受けて。仕事が忙しい人も、体調が悪くなれば仕事はできなくなる。病気が早く分かれば処置も早い。入院、治療が長引けば、医療費もかかる。介護も必要になる」と話す。
また、「健診を受けたことがゴールではない」とも。「要精密検査」と結果が出ても、医療機関に行かなければ意味がない。健診の結果、高血圧で受診が必要という説明があったにもかかわらず放置してしまったため、入院治療になってしまったケースもあったという。
「『あの時、医者に行っておけばよかった』と後悔しても遅い。日頃なかなか医者に行かない人も、要精密検査という理由があれば行きやすい。病気と診断されるのは怖いかもしれないが、日常生活に戻れないものを既に抱えている可能性があるかもと考えて」と力を込める。
同センターでは、7月から翌年2月まで、健康診断を受けられる。施設も新しく、血圧、身長体重、心電図検査、問診といった健診メニューも、動線を考えて配置されているため受けやすい。
同医師会会員の医療機関の多くは、特定健診、後期高齢者健診を7~9月に行うが、受診率を上げるため、本年度は2月まで延長した所もある。「松本市国保の場合6月中旬に受診券が配られるので、それから予約を。『けんしんガイド』も同封されているので、参考にしてください」と奈須さん。
健康診断は、病気の早期発見、早期治療につながる安心のパスポートだ。自分の体を知る機会でもある。受診しないともったいない。
夜間・休日に頼りになる救急当番医 応急処置や相談電話など役立つ情報の確認も

子どもの急な病気やけがの受け皿、体制維持に市民の協力不可欠
夜間や休日に、子どもが突然の発熱や腹痛、外傷に見舞われると、親もおろおろしてしまう―。そんな時、頼りになるのは救急当番医だ。
松本市医師会の初期医は、日曜祝日は内科、小児科、外科(午前9時~午後5時。外科は土曜正午~午後5時も)、耳鼻科、眼科、産婦人科(同~正午)の各科がある。平日、土・日とも夜間(午後7~10時)は市小児科・内科夜間急病センター(城西2、TE0263・L38・0622)が対応。午後11時以降は内科、小児科2次病院、外科系2次病院が診療を担当する(日曜祝日の外科系は午前9時から対応)。
当番医に行くか、救急車を呼ぶか、診療時間になるまで様子を見るか―など、迷うケースもある。そんなときは、こども医療電話相談が便利だ。「#8000」をプッシュすると、県の相談窓口に転送され、小児科医師支援のもと、看護師から子どもの症状に応じたアドバイスが受けられる。
救急車の搬送は熱性けいれん、外傷が多い。市医師会の救急災害医療担当理事で、赤羽医院(深志2)の赤羽康彦院長(59)は「熱性けいれんが初めてなら、髄膜炎、脳症など重症の場合があるので、救急車を呼んだ方がいい。初めてでなくても、発作が5分以上続く、意識が回復しない、などの症状がある場合は呼ぶことが適切です」と話す。
救急当番医を利用する場合、初めて受診するクリニック、病院であることが多いため、事前に電話をすることが大切。「医師にとっても初めて診る患者なので、症状や既往症などの情報をあらかじめ知っておくと、その後がスムーズです」と赤羽院長。
市と市医師会は、応急手当の手引き「お子さんが急病になったとき」を作成。保険証、母子手帳など受診するときに必要なもの、役立つものといった基本情報を紹介している。「急病になったら」の項目では「熱がでたとき」「けいれんしたとき」「嘔吐(おうと)や下痢をしたとき」「誤飲したとき」「救命の手当の流れ」などを盛り込む。「事故予防」「お薬の上手な飲ませ方」「予防接種について」など家庭で役立つ知識も。
市医師会は救急時の手厚い受け皿を設けているが、ここ数年、小児科医の新規開業はない。赤羽院長は「医師の負担を減らすため、当番医の診察時間を短縮した。現在の体制を維持するためには市民の協力が必要不可欠」と話している。
健康づくり できることから

交流や地域の魅力も楽しむウオーキングをツアーで
健康のために、ウオーキングに取り組む人は少なくない。1人で歩くのも悪くはないが、一般財団法人松本ヘルス・ラボ(松本市中央1)は、歩きながら地域の魅力を発見したり、参加者同士交流を深めたりできる、一石二鳥、三鳥のウオーキング「松本おさんぽツアー」を提案している。
「松本の魅力を再発見。気ままにお散歩感覚で市内を歩き回る」がコンセプトという。中心市街地にある小路を歩く、井戸水でのどを潤すなど、松本の魅力を五感で感じる企画で、1回3~4㌔歩く。案内するのは「新しいおさんぽの形を」と活動する「ほっかり松本おさんぽ便」の曽根原和花さんだ。
4月7日は松本ヘルス・ラボを出発。女鳥羽川で桜の花を見ながら東へ進む。「市内の水路に住む魚(ニジマス)を見たい」といった参加者の声を受け、進路を変えるなど、臨機応変なツアーだ。
同市渚3の山本俊文さん(65)・由紀子さん(63)夫妻は昨年10月、新潟県上越市から移住。ツアーは3回目の参加で、「車で通っただけでは分からない街を知ることができる。気軽に参加でき、おしゃべりを楽しみながらいい運動にもなる」などと話す。
同ラボでは、イオンモール松本内を歩くイオンモールウォーキング、ピラティス、ストレッチなど、さまざまな運動の機会を提供している。5月12日は「浅間温泉名所めぐりウォーキング」を予定している。松本ヘルス・ラボTEL0263・39・1139
体にいい食事を作ろう
食事も健康には欠かせない大事な要素の一つだ。簡単でおいしく、体にいいメニューは―。分子栄養学カウンセラーで、予防栄養学アドバイザーのたしまえみこさん(41、松本市里山辺)に聞いた。

いつものお米に混ぜるだけ!血糖値ケアごはん~おなかのスッキリもサポート!
◇材料
・白米・・・ 1合
・もち麦・・・ 1合
・にがり(あれば) ・・・数滴~小さじ1/2
◇作り方
(1)白米をとぎ、もち麦と合わせ30分~1時間水にひたす
(2)①を炊飯器に入れ、2合の目盛りまで水を入れ、さらに150㍉㍑足す
(3)にがりを入れ、スイッチを入れる
◇たしまさんアドバイス
もち麦特有の食物繊維β―グルカンが、食後の血糖値の上昇を抑えます。にがりのマグネシウムが水分を集め、もち麦の食物繊維がお掃除役になり、自然なお通じを。にがりを使ったことで便が緩くなってしまった場合は、にがりの量を減らすか入れなくても。マグネシウムはイライラ・ストレスを感じやすいとき、積極的に取りたいミネラルです。環境の変化がある人にも。
白身魚と根菜の梅あんかけ~胃腸に優しいおさかなレシピ
◇材料(4人分)
・白身魚(タラやタイ)・・・4切れ
・片栗粉・・・適量
・カブ・大根・・・好みの量
・ブロッコリースプラウト・・・適量
▽梅あん
・だし・・・300㍉㍑
・A=薄口しょうゆ(なければ濃口でも)・・・大さじ1/2・酒 小さじ1
・梅干し・・・大きめ1個
・天然塩・・・少々
◇作り方
(1)魚に軽く塩を振り30分置き、水気をキッチンペーパーで拭き取る
(2)カブ、大根は火が通りやすく食べやすい大きさ(厚めのいちょう切りなど)に切る
(3)梅は種を取り、たたいておく
(4)鍋にだしとAを入れて火にかけ、②を加えて透き通るまで軟らかく煮る
(5)④に③を入れる
(6)魚に片栗粉を薄くまぶし、⑤に加えて火を通す
(7)とろみが足りないようなら水溶き片栗粉(分量外)を追加して調整する
(8)器に盛り、仕上げにブロッコリースプラウトをのせる
◇たしまさんアドバイス
魚は肉に比べ胃の中にある時間が短く、負担が少ない。スプラウトはデトックス効果や肝機能をサポート。魚のさくを利用すれば骨も気にならず、調理も時短に。調味料はできるだけ添加物の入っていないものを選ぶと素材のおいしさが引き立ちます。