
ガーデンも開設20年の節目に
洗髪の時間が心身を癒やすひとときに―。大町市常盤のアルペンローゼが展開するヘアケアブランド「ラ・カスタ」は、今年で誕生30周年を迎えた。
創業者が、当時は日本でなじみの薄かったアロマテラピーに注目して生まれたブランド。植物から抽出した精油の香りやエキスを使って美容や健康に働きかける。髪をいたわる機能性と、癒やし効果を両立し、ファンを獲得している。
製品研究開発などを行う本社敷地内にある庭園「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン」も、開設20年の節目となる。1万平方㍍余の広さで、ブランドテーマ「植物の生命力と癒し」を体感できる場。大町の自然の恵みから生まれたブランドは、地域からも親しまれる存在になっている。
人を癒やし地球に優しい商品を
アルペンローゼが運営する「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン」は19日、今期のオープンを迎えた。県内外からの来園客が、手入れの行き届いた園内を散策。春の草花を愛で、写真を撮って楽しんでいた。
園内には大町市の自社農園などで育てられた約千種の草花、樹木が植わる。北アルプスの雪解け水が流れる小川や滝があり、心地よい水音や野鳥のさえずりが聞こえる。
レモンバーベナやスイートマジョラムなど触って香りを楽しむ植物を集めたコーナー、香りのブレンド体験などができる「アロマバー」、自社農園で育てた植物を使ったハーブティーやクッキーなどを味わえるカフェもある。「植物の生命力と癒し」を五感で楽しめる場だ。
友人と訪れた同市の内山美保さん(78)は、「いつ訪れても素晴らしい庭。外国の雰囲気も漂い、気分が華やぐ。すてきな場所が地元にあり、ありがたい」。松本市から来園した家族は車いすで散策を楽しみ、桜やチューリップなどと笑顔で写真に納まった。
「お客さまに美と癒やしを提供する庭ではあるが、従業員も癒やされる、ウェルビーイング(良い状態)の職場につながる庭でもあります」と、高橋浩史郎社長(48)は話す。
同日午前は、同社がサポートする同市出身のリオ五輪バドミントン銅メダリスト・奥原希望さん、プロ山岳ランナー・上田瑠偉さんのトークショーを開催。
奥原さんは海外遠征時、持参した精油の香りに癒やされたといい、「その時々で好みの香りも変わるが、変化も楽しみながら自分に向き合える時間になっている」。
上田さんは「山の中を進むたびに変わるいろいろな花の香りを、嗅覚でも楽しんでいる。大町の実家に帰ると水の良さを感じる」などと語った。
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同社は昨年12月、国際的な認証制度「B Corp」を取得。社会や環境に配慮し、持続的なビジネスを推進する公益性の高い企業と認められた。
ガーデンの落ち葉を自社農園で腐葉土にして庭に戻したり、地元の河川愛護団体の環境整備や植物保全活動などを支援したり。本社では実質再生可能エネルギー100%の電力を使用。同社担当者は「(認証取得は)人と地球と社会に優しいものづくりを、今後も続ける『宣言』に当たる」という。
今後5年以内に、全ての化粧品容器を環境配慮型にするなど、自然や地域、人に配慮する姿勢は揺るがない。製品開発の原点だ。
ガーデンでは今年、植物と接して心身の健康に役立てる「ガーデンウエルネスプログラム」など、新たな取り組みも始める。開園期間は11月10日まで(原則水曜定休)。入園料は高校生以上1100円、小・中学生550円。事前予約制。詳細はホームページから。