
安曇野市の県信用組合安曇野支店(豊科)は5月8日まで、能面制作が趣味の滝澤貞一さん(84、豊科南穂高)の作品展を開いている。20年間かけて彫ったという35点のうち、「小面(こおもて)」「般若(はんにゃ)」「武悪」など20点を出展している。
女面は「子姫(こひめ)」「小面」「姥(うば)」などで、少女から高齢の女性へと年代に沿って展示。男面は「武悪」「獅子口」など迫力ある作品が並ぶ。制作中の「小尉(こじょう)」も展示している。
使うのは正目の木曽ヒノキ。彫り終わったら貝殻の粉を2、3回塗って磨き、さらに顔料を塗っては乾かすことを2、3回繰り返し、髪や眉を描いたり、唇に色を入れたりして仕上げる。完成までに男面で1年半、女面で1年ほどかかるという。
滝澤さんは、能面アーティストの柏木裕美さん(東京都)が同市の穗髙神社(穂高)参集殿で開いていた教室に参加。コロナ禍で教室は休止になったが、自宅に道具、材料をそろえ、現在も月1回、仲間4人と制作を続ける。
妻の英子さん(83)は謡曲を学び、長男の修身さん(54)は京都の大学時代に能のクラブに所属するなど、家族そろって能とは縁が深いという。滝澤さんは「安曇野にこういう面を作る人がいることを知ってほしい」と話している。
鑑賞は平日午前9時~午後3時。