夢に向かいプロへの一歩 松本国際高3年の瀬古新さん小学館の漫画賞で受賞

松本国際高校(松本市村井町南3)のマンガ・イラスト専攻3年の瀬古新さん(ペンネーム、17)が、小学館の「ビッグコミック&ビッグコミックオリジナル第14回青年漫画賞」佳作を受賞した。長編第1作で全国的な賞を受け、「プロになるスタートラインに立って走り出せた」と喜ぶ。
昨年、東京で開かれる国内最大級の自主制作漫画誌展示即売会「コミティア」に行き、自作を携えて出版社のブースを回った。「一緒に頑張ろう」と評価してくれたのが小学館の編集者。今回の賞の応募を勧められた。
同校講師の火ノ鹿たもんさん(本紙連載「マツモトデイズ」作者)のアドバイスを受けながら、54㌻の作品「Reunion」=こちら=を仕上げた。
主人公は、幼なじみだった青年2人。警察官と麻薬の密売人という対照的な道を選んだ後の再会をたどる。
ストーリー作りの動機は「警察を描きたい」だった。重い内容になったのは、将来的に描いていきたいという「何度読んでも楽しめる、映画のような漫画」を目指したからだ。
もともと映画好きで、原爆開発者の葛藤を描いた「オッペンハイマー」など、斬新な映像表現と複雑な心情描写に定評があるクリストファー・ノーラン作品がお気に入り。今作品のキャラクターを造形する際も、さまざまな映像作品を参考にしたという。
受賞の発表は4月。講評で画力は褒められた一方、ストーリーやキャラクターは「浅い」と指摘された。自分でも感じていたことだった。担当編集者から新たな読み切り長編の制作を提案され、山岳を舞台に構想し始めた。
駒ケ根市在住。「漫画家になりたい」と同校を選び、始発電車で通学している。プロ志望者が集まる中で学んで2年。「レベルが高い人が多くて、嫉妬するほど。いい環境で成長を感じる」と最後の1年の研さんに励む。