「村の豊かな自然守りたい」外来植物駆除に取り組む 白馬中SDGsサークル

生態系や環境に関心持って

生態系に悪影響を及ぼす恐れがある外来植物の駆除に取り組み、意識喚起につなげたいと、自発的に活動を始めた白馬村の中学生がいる。「白馬中学校SDGsサークル」のメンバーたちだ。
本年度から身近な場所での駆除作業に乗り出し、5月13日の放課後は白馬高校(同村)の中庭でハルザキヤマガラシの駆除に、高校生の有志と汗を流した。春から初夏にかけ菜の花に似た黄色い花が咲く植物。強い繁殖力で、在来植物の生育域を急速に侵食し、外来生物法で「要注意外来生物」に指定されている。
中学生の原動力は「村の豊かな自然と生態系を守りたい」という思い。自らの目で地域の今と未来を見つめ、できることをしようと、小さくとも意義ある行動に踏み出した。

植物駆除作業に高校生も協力

13日の放課後、白馬高校の中庭に、制服やジャージー姿の高校生と中学生計16人が集まった。今回の目的は、黄色い花を咲かせたハルザキヤマガラシの駆除。作業前に、活動の発起人で白馬中学校3年の内川陽葵(ひまり)さん(14)が実物を示しながら、葉の形やつやなど菜の花との違いを説明した。
生徒たちは茎を持って根元から引き抜き、ごみ袋に詰める作業を協力して行った。種ができる前に抜き去るのが効果的だが、できてしまった場合も含めてその場に放置せず、種がこぼれないように密閉できる袋に入れ、燃えるごみとして処分する。この日は45㍑の袋九つ分を除去した。
中庭は、白馬高の生徒が探究学習で整備を進めている。道を付け、ウッドチップを敷き、ベンチを置いて憩いの場となるように手を入れている。

発案きっかけに環境活動広がる

駆除作業のきっかけは、4月に同校の公開授業を訪れ内川さんが、中庭に生えている外来植物を目にしたこと。地域とつなぐ白馬高校魅力化コーディネーターに相談し、中庭整備に携わる高校生たちと一緒に作業することになり、中学校でも作業参加者を募った。
同高国際観光科3年の小宮悠翔さん(17)は、ハルザキヤマガラシについて「注意が必要な外来植物とは知らず、きれいで景色がいいと思っていた。環境保護の観点でも探究学習に取り組んでいるので、勉強になった」。中学生が発案した作業に、「地元の中学生が自然環境に関心を持つことはすごくいいこと」と話した。
「村のいろいろな場所に生えているが、去年はこれほどまであちこちが黄色くなかったような気がする。判別できるようになると、気になる」と内川さん。高校での作業以外でも、許可を得て中学校や近くの公共施設などで、仲間と駆除作業を行っている。

外来種の周知にイベントも企画

白馬中学校SDGsサークル(9人)は、生徒有志の活動だ。メンバーは個々に興味がある分野で活動し、互いにサポートもし合う。内川さんはチョウが好きで、生息数が減っているヒメシロチョウを守る活動に励む。幼虫の食草など在来の植物に影響を及ぼし、生態系や生物多様性を脅かす危険性がある外来種に関心を持ち、駆除したい気持ちが高まった。
村も駆除を呼びかけるが、「(危険な外来種だと)知らない人もいる。大勢に知ってもらいたい」と願う。村内で駆除イベントも行う予定とし、6、7月はオオキンケイギク(特定外来生物)、秋はセイタカアワダチソウ(要注意外来生物)を対象にするという。
環境問題を自分ごととして考え、動く若者たち。新緑の白馬村で汗を流す姿は、爽やかでたくましい。