
松本市の深志神社(深志3)で、シンボルとなっている朱色の木造鳥居(両部鳥居)の建て替え工事が終わり、6月2日に通り初め式を行う。54年ぶりの改築。柱を木曽ヒノキで新しくする一方、最上部に渡す笠木などは176年前からのものを用い、新旧を組み合わせたのが特徴だ。
戦国時代にさかのぼる歴史を持つ深志神社の鳥居は、残っている記録では1697(元禄10)年以降、何度も建て替えが行われている。比較的新しくは1850(嘉永3)年に、同神社で祭っている菅原道真(菅公)の没後950年をしのぶ「天満宮御正忌大祭」で行った後、1972(昭和47)年に実施した。
今回は柱の傷みが進んだため、来年7月に実施する菅公御正忌1125年祭の記念事業として行った。2024年8月に解体し、鳥居の「不在期間」は1年9カ月だった。
両部鳥居は、2本の柱(親柱)の前後それぞれに控柱を設け、貫で連結した鳥居の形式の一つ。今回は笠木、その下に添える島木、貫は嘉永3年建築のものを使用。親柱と控柱、控貫は天然の木曽ヒノキを調達して改修した。
控柱の高さを2・28㍍と以前より38㌢近く伸ばし、その頭部には板金を施した。鳥居は5・1㍍の高さがあり、「両部鳥居としてバランス的にふさわしい高さにした」(同社)という。
牟禮仁宮司(77)は「今回の鳥居建て替えでは、以前からの歴史あるものと、新しい時代のものを組み合わせて再建できたことに意味がある」と話す。
鳥居は朱色塗装を済ませたが、工事の防護シートで覆われており、2日の竣工祭・通り初め式前にシートを取り外す。式は午後1時半から参道入り口で行い、氏子総代、建築を担当した宮大工、木材会社の関係者らが参列。同神社は「多くの人に新しくなった鳥居をくぐり、お参りしてもらいたい」と、一般市民の参加も呼びかけている。
問い合わせは社務所(TEL0263・32・1214)へ。