
「サイコウ」をスローガンに掲げて変革に挑んでいる松本山雅FC。チームの成績より一足先に、ホーム試合の入場者数が「再興」を印象付けた。5月24日に終了した明治安田J2・J3百年構想リーグの地域リーグラウンドでは、コロナ禍以降のリーグ戦で初めて1試合平均が1万人を超え、東B組最多となった。
サンプロアルウィンで開催された9試合の平均は1万363人。100万人都市を本拠地とするRB大宮アルディージャ、北海道コンサドーレ札幌のJ2勢を僅差で上回った。
J2・J3の地域ラウンド全4組を通じても、他に1万人超えはJ2アルビレックス新潟(1万6046人)とJ2ベガルタ仙台(1万3054人)だけ。J3勢では山雅が断トツの数字を残した。
「ひとえにファン・サポーターの皆さんのおかげ。われわれの努力というより、外的要因が大きかった」と、クラブ運営会社の横関浩一最高経営責任者(CEO)は分析する。
要因の一つに挙げたのはJ2勢との対戦で、特別大会ならではの格上との真剣勝負を楽しみに来る人が多かったという見方。他のJ3クラブも軒並み昨季から入場者数を伸ばした。
山雅の場合、運営とは別の、もう一つの要因が伸長に拍車をかけたという。「フットボール(サッカー)の変化」と横関CEOが言う、石﨑信弘監督が指導する選手たちのプレーだ。
広報担当者によると、敗れた試合も「気持ちが見えた」「次も応援する」といったファン・サポーターの声が多く届いたという。3連敗で迎えた14節ヴァンフォーレ甲府戦(5月3日)は、今大会最多の1万3453人がサンアルに詰めかけた。
膨らむ期待を受け止めた横関CEOは「次が大事なシーズン。フットボールに資金をつぎ込んでいく。そのためにも事業面を改善していかないと」。チームと経営の両輪の成長で、8月開幕のリーグでJ2昇格を目指す。
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6日の奈良クラブ戦が今大会最後のホーム試合だが、シーズンパスが使えないため、集客は苦戦が予想される。運営会社は、生ビールの1杯500円販売やオリジナルカード配布といった集客策を打ち出している。