
大正時代に建てられた近代和風建築の「松門(しょうもん)文庫」(松本市浅間温泉2)。その保存と活用に向け活動する「松門文庫をひらく会」などは6月21日と7月26日、見学会とおしゃべり会を同文庫で開く。これまで地域の近現代史を学ぶ講座などを行ってきたが、会の発足後、建物内部を一般公開するのは初めてとなる。
企画したのは、有志でつくる「ひらく会」と信州大人文学部「学び合いの場」プロジェクト。
同会によると、2018年に松門文庫の所有者らから「地元で保存・利活用を」との相談があり、本郷地区などの団体が市に要望したが、市は「地域が取り組むなら支援はしていく」との姿勢。このため21年に有志が「ひらく会」を立ち上げ、23~25年度に浅間温泉の歴史・文化を学ぶ講座や松門文庫活用の可能性を探るシンポジウムなどを開いてきた。
それらを踏まえ、要望が強かった建物の見学会と、地域の宝をどう生かすかを気軽に話し合う会を設けることにした。建物には大量の薬品類などが保管されていたが、土蔵に移して人が入れるように安全を確保した。
「ひらく会」共同代表の一人、米山文香さん(55)は「松本の建築文化を伝える建物を見てもらい、それを地域の宝として残し、浅間温泉の魅力づくりにつながる活用策について意見を出し合う場にしたい」と話す。
両日とも午後4時半~6時半、本郷公民館に集合。定員各20人(多数の場合は抽選)。申し込みは各フォームで、6月21日分(申し込みフォーム)は16日まで、7月26日分(申し込みフォーム)は同20日までに。電話での申し込みは6月16日までに米山さん(080・1227・3927)へ。
【松門文庫】 明治~大正時代に松本での自由民権運動をけん引し、衆議院議員などを務めた窪田畔夫(1838~1921年)の功績を顕彰し、書籍や書画などを公開するために、次男で蚕種製造業を営んでいた二木洵が建てた私設図書館。1919(大正8)年の建築で2階建て、延べ161平方㍍。壁はしっくいで仕上げられ、旧開智学校校舎(国宝)の擬洋風建築の流れをくむ。