【中村小太郎・自然派生活】#27 給食有機化に向け自然栽培に進展

「小太郎さん、地域にオーガニックを広めるには、学校給食から始めるのがいいらしいですよ」
韓国ソウルの給食事情を視察に行かれたその足で、私に会うため、塩尻市まで来てくださった元農林水産大臣の山田正彦さんがこう言ったのは、2019年6月のことでした。
東京で開かれた山田さん主催の講演会で、自然栽培生産者の一人として話をさせてもらったこともありました。
やがてこの動きは大きなうねりになり、有機農業の生産から消費までを地域ぐるみで一貫して推進することを宣言した自治体「オーガニック宣言都市(オーガニックビレッジ)」は、全国で150を超えたようです。
しかし中には、国の補助金(みどりの食料システム戦略推進交付金など)を目的に、「宣言」だけを先行させる自治体も多く、実践が伴わず、形骸化を懸念する声が一方にはあります。
私は24年9月に開かれた塩尻市議会に、議会3会派の議員たちと「学校給食を有機化にする請願」を提出し、満場一致で採択されました。   
翌年4月の市の人事異動で農政課にとてもバイタリティーのある課長が就いたのを機に、市と市教育委員会、市内の自然栽培生産者の3者で具体的なタスクフォースが結成されました。
25年には市内3小学校で給食有機化の実証実験が行われ、児童と生産者が一緒に給食を食べる「ふれあい給食」も実現しました。「自然栽培コシヒカリ小太郎米」を育てた私も、米を寄付した早川実業(諏訪市)の早川伸一社長と楢川小中学校から招かれました。
そして今年の5月29日、小太郎米の「紙マルチ式田植え」の日に、市の栄養教諭5人と市教委の2人が見学に来たのです。
私たちの稲作の自然栽培へのチャレンジに対する理解が進んでいるようです。イベントや助成金などではなく、実に現実的な進展です。
塩尻市は給食の有機化に「本気」と見ています。