
松本市村井町北の長丘町公民館で毎月11日、高齢者らが集い、脳トレやカラオケ、体操などを楽しんでいる。実施日の11日にちなみ、集まりの名称は「長丘イレブン」。活動の先頭に立つのは、イレブンの会長を務める南山美恵子さん(74)、大濱マリさん(80)、津田美恵子さん(74)、林啓子さん(62)の女性4人の有志だ。
今月は、14人が参加。作家・故佐藤愛子さんの「九十歳。何がめでたい」の朗読を聞いたり、用意されたカタツムリの折り紙に顔や模様を描いたり。その他にも棒を使った体操や脳トレ、カラオケ、ニュースポーツのペタボードなどを楽しんだ。
参加者の堀内照子さん(90)は「ここに来るとみんなとお会いできる。話もできて声を出せるので、ほぼ毎回参加している」と笑顔を見せた。
2024年10月、地区住民の組長会で「集まれる場所があればいいね。公民館を活用して何かやろう」という声が上がり、当時同館館長だった南山さんら4人で月1回「公民館開放日」をつくった。年度が替わると役員も交代するが、参加者から「続けてほしい」という声があり、町会から独立して継続することにした。
これに合わせ、名称も「長丘イレブン」に。当時町会長を務めていた津田さんの夫・文章さん(74)が補助金の申請をするなど、それぞれの家族も活動に協力。棒体操に使用する棒やペタボードの備品なども家族や地域の人の手作りという。
始めた頃は「何でもいいから集まろう」と開いていたが、「それでは続かない」と、4人がそれぞれの得意分野を生かしつつ、季節感を考えたり、アイデアを出し合ったりして内容を練った。
すると、本の読み聞かせに関心が薄かった人たちが次第に聞き入るようになるなど、姿勢が変化。参加者から「またやりたい」「これを覚えたい」という声も上がり、「意欲が出てきているように感じる」と南山さんは手応えを感じている。
芳川地区生活支援員の吉澤奈津美さんは「行政などが主導してくれれば楽だけど、任せきりになりがち」とした上で、「自分たちでやりたいと声を上げ、しっかりした目的を持って立ち上げたというのはすごいと思う」と感心する。
今後は地域の人に講師や指導役になってもらうなど、より多くの人に関わってもらうことを模索。「私たちもそのうち、年を取ってどこにも行けなくなる時が来る。若い人にも入ってもらい、活動をつなげてもらいたい」。4人の願いだ。