
繊維質の多いキク科の多年草「オヤマボクチ」。小谷村では、この葉を生地に練り込み、こしの強さが特長の〝小谷流〟笹(ささ)団子が手作りされ、名物になっている。
作り手は、70、80代の女性有志4人の「芽吹きの会みどり」。原料のオヤマボクチを栽培し、5、6月は旬を迎えた若葉と、団子を包むクマザサの収穫に精を出した。
オヤマボクチは、山野に自生する山菜の一種。葉の裏に白い綿毛が密生し、村では「うらじろ」とも呼ばれる。会は、春から初夏に収穫してゆでた若葉を冷凍保存。団子の生地に混ぜてあんこを入れ、一つずつササの葉で包んで仕上げる。
団子の見た目は、ヨモギを使っていないが鮮やかな緑色。歯応えある食感と爽やかなササの香りにファンも多い。
同会が製造を始めて十数年になる。きっかけは、新潟県の名物・笹団子のヨモギ風味がやや苦手な代表の村越よし子さんが、代わりの素材としてオヤマボクチに着目したこと。かつては村でも団子や餅に使われていたといい、村越さんが試しに作って知人らに味見してもらうと大好評。村地域おこし協力隊や村商工会などの協力を受けて商品化した。
使うオヤマボクチは、村内の遊休農地で会員みんなで育てる。土壌や半日陰といった好適地を見つけるのに苦労したという。約5年で植え替え、夏場は草取り、降雪前には地上部の刈り取りなど、手をかける。
5月の「塩の道祭り」では、2時間で600個余が売れるほどの人気。通常は冷凍品を「道の駅 小谷」で販売(粒あん、こしあん各5個入り1300円)するほか、村内や近隣のイベント出店もする。
村越さんは「好きでやっているが、『おいしい』の声が張り合い。後継者づくりは課題だが、まだまだ頑張りたい」。
村地域づくり振興係は7月7日午前10時~正午、村複合拠点施設「おたりつぐら」で、村越さんが講師の「笹団子講習会」を開く。1500円、定員8人、要予約。同係TEL0261・82・2589