
1994(平成6)年に55歳で亡くなり、近年再評価が進んでいる画家、木下佳通代の作品展が、松本市筑摩2のギャラリー石榴で開かれている。後期の抽象画作品を中心に9点を展示する。7月18日まで。
木下は、折った紙を撮影した写真の上からペンで線を描いたり、類似した複数の写真を並べたりするなど、イメージと現実の関係、視覚や認識のずれなどを抽象的な表現で考察し、注目された画家。
こうしたコンセプチュアル(概念的)な作品から一転、82年ごろから抽象画の制作に移行。会場に展示された作品のうち7点は、晩年まで続いたこれらの抽象画だ。
キャンバスを絵の具で塗りつぶした後にその絵の具を拭ったり、キャンバスに勢いのある線をいくつも引いていったりなど、身体的で力強い存在感のある作品は、見る者のさまざまな感覚を揺さぶる。
同ギャラリーの薄井みゆき代表は「技法は変われど、一貫して『存在』や『認識』を問う作品を生み出した。150号の大作もあるので、間近で見て、木下の世界に没入してほしい」と話す。
午前10時半~午後6時。月、火曜休み。同店TEL0263・27・5396