
「得点時チャントいっぱい聞きたい」
松本山雅FCの石﨑信弘監督(68)が7月16日、就任後初めてのトークイベントを松本市内で行った。私服で登場し、クラブプロモーション担当の片山真人さん(42)や会場と、リラックスした口ぶりでやりとりした。
百年構想リーグ後に、主将だったMF深澤佑太(湘南ベルマーレ)ら主力の移籍が決まった時の心境を聞かれると、「知らん」と一言。会場を笑わせた後、「仕方がないでしょ。(昨年まで指揮した)ヴァンラーレ八戸でも途中で引き抜かれた」と、さっぱり。ただ、「(村越)凱光君(テゲバジャーロ宮崎)の存在は結構大きかった」とも。
新チームで練習し始めてから、この日で3週間余り。「抜けた選手のところをどうするか、試行錯誤している」とし、新しく9選手が入ったチームに「競争がかなり激しくなって、誰を使っていいか、よう分からんのじゃ。百年構想リーグで出られなかった選手も、かなり伸びている」と、冗談交じりに手応えを語った。
練習で課す、1対1や2対2の対人プレーへのこだわりも明かした。源流は、自身が広島工業高時代に受けた指導にあるという。後に日本代表になった同期の金田喜稔さんや、1学年下の木村和司さんと夜遅くまで練習したといい、「やっぱり1対1の戦いが11対11になっていく。それがベースにあって、今も選手にやらせている」。
昨年12月に、監督就任の決断理由に挙げた山雅の応援については「すごい力になっている」と感謝した。得点時に歌われるチャント(応援歌)が「すごくいい。わしはいっぱい聞きたい」と声を弾ませると、会場から拍手が起こった。
質疑応答では、夫の誕生日を祝ってほしいという女性のリクエストにも、気さくに応えた。「おめでとう」の言葉を受けた松本市の男性(39)は「妻のサプライズだった」と喜び、「(石﨑監督は)厳しい人というイメージだったが、トークではおちゃめなところもあった。これからの応援に力が入る」と話した。
イベントはクラブが運営する「喫茶山雅」の主催で、抽選で当たった160人が参加した。Jリーグ28年目のベテラン監督によると、ステージに上がらず、同じフロアに座って間近にファン・サポーターと対面する形式は、初めてだったという。