
J3松本山雅FCは7月25日、サンプロアルウィンでJ2ヴァンフォーレ甲府とプレシーズンマッチを行った。シーズン前恒例の新体制発表会がない今季は、これが新チームのお披露目の場に。3―0で快勝した試合後には、新加入選手らがファン・サポーターにあいさつした。
新主将・宮部 「グリーンシャワー見たい」
松本も猛暑日だったこの日、午後5時キックオフの試合に5206人が集まった。リーグ戦と比べれば少ないが、新加入選手の中には「応援に鳥肌が立った」という声も。後押しを受けて新布陣のチームが躍動した。
先発メンバーは半分以上の6人が新戦力。チームの背骨に当たる中央のラインは、百年構想リーグからがらりと変わった。
2トップはJ3愛媛FCから加入した田口裕也と、百年構想リーグでは中盤が主戦場だった澤崎凌大。起用の理由について石﨑信弘監督は「2人は同学年(2001年度生まれ)で、合宿でもいつも一緒にいた」。仲の良さへの着目は図に当たり、ロングボールを田口が競り、澤崎が確保する場面が何度もあるなど、ピッチ上の関係も良かった。
「サッカーの感性が合う。すごくいい感触でやれた」と田口。前線が安定すると、チーム全体に推進力が生まれる。
中盤の要となるアンカーは金子光汰が入った。百年構想リーグで務めた3バックの中央の一つ前、深澤佑太(J2湘南ベルマーレ)の後釜に入った。もともと高いカバーリング能力を、全方位で生かすことを試している。
代わりに3バックの中央に入った、湘南から新加入の蓑田広大は「彼(金子光)は周りが見えて気が利く」。3バックの左を務める宮部大己も「前で(相手の攻め手を)つぶしてくれる。いるだけで安心感がある」と、守備全体への好影響を口にする。
「いい形でゲームができた」と総括した石﨑監督。「しっかりトレーニングして、8月2日の県選手権決勝(AC長野パルセイロ戦)、8日のリーグ開幕(高知ユナイテッドSC戦)を迎えたい」と話した。
◇
互いに途中出場や出番がなかった選手による練習試合(45分)も行われた後、山雅の全選手とスタッフがピッチ上へ。新加入選手と新主将の宮部、石﨑監督があいさつした。
宮部は「最近のシーズンを振り返ると、J3降格、昇格プレーオフ敗退と苦しい思いしかしていない。今年はあわよくばグリーンシャワーが見たい。必ず昇格しましょう」と訴えて会場を沸かせた。法大から新卒で入団し、山雅一筋で6年目となるチーム最古参は、スタンドのサポーターから一斉に緑の紙テープが投げ込まれる「グリーンシャワー」は話に聞いていたといい、「見たいので、これだけはあいさつで言おうと思った」。
試合前には運営会社の横関浩一最高経営責任者(CEO)と、小澤修一チーフリレーションズオフィサー(CRO)によるトークショーも行われた。横関CEOはシーズンスローガンを引き続き「サイコウ」としたことに、「百年構想リーグで準備したことが完結していない。継続して積み上げ、最高の瞬間を皆さまと共に分かち合いたい」と話した。
担当者によると今季の新体制のお披露目は、当初は新加入選手が少ないと想定し、見どころを多くしようとプレシーズンマッチと組み合わせ、経営の2トップが語る場も設けたという。来季以降の形式は、今回のファン・サポーターなどの反応を参考に検討するという。