
安曇野の農とビールつなぐ
「地元の安曇野にこだわったビール」をコンセプトにする安曇野ブルワリー(安曇野市穂高)。JR穂高駅前に構えた醸造所は、飲食店を併設した「ブリューパブ」形式。原料のホップ「信州早生」、二条大麦「小春二条」などを自社栽培し、それを醸すのが醸造責任者の原田一彦さん(64)だ。
今月末に発売になる同ブルワリーの顔という「プレミアムSui」は、ホップ、麦、水の全てが安曇野産のペールエール。芝生を感じる香りで、「水」「すいすい飲める」「純粋」のそれぞれの「すい」にかけて名付けた。
3人いるオーナーの実家は米農家。定番商品の安曇野産の米「風さやか」を使った「爽風セゾン」は、国内最大級の審査会「ジャパン・グレートビア・アワーズ」で、2年連続(2023、24年)金賞を受賞した。
同じく定番商品の安曇野産のリンゴジュースを使ったフルーツエールも自慢の一本。ブルーベリー、ヨモギと松の葉と実などを原料に加えた季節限定商品と「THE Azumino」シリーズのアンバーエール、ペールエールなども好評だ。
東京都出身。コンピューターの専門学校を出て就職し、茅野市に配属。その後60歳まで県内の企業で働いた。農業に興味があり、ビール好きだったため、安曇野市で開かれた「ホップ収穫体験」に参加。そこで同ブルワリーの代表でオーナーの一人、齋藤岳雄さんと知り合い醸造の世界に。21年のブルワリー設立から関わり、24年に醸造責任者になった。
麦芽の搾りかすを堆肥としてホップ畑にまくなど循環型農業に挑戦。またビール造りを通じて高齢化、後継者不足などの課題がある農業の活性化にも意欲的で、「ビールが消費者と農家の距離を縮めてくれれば」と期待する
【沿革】
あづみのぶるわりー 2015年、安曇野市からホップ生産の提案を受け設立した農業者団体「安曇野産ホップを生産する会」が母体。21年、合同会社「安曇野ブルワリー」設立。22年、自社醸造開始。
【連絡先】
安曇野ブルワリー TEL0263・88・2947