
核家族化、共働きなどで、家事や育児を一人で担う「ワンオペ育児」や「孤育て」といった言葉が聞かれるようになった。母親の体調が悪くても、育児はまったなし。近くに頼れる家族がおらず、追い詰められるケースもある。そんな状況を変えるための強い味方が、24時間365日態勢で子育てをサポートする訪問型の「育児119」だ。
運営するのは、なつのそら(石黒和希代表、東京都)で、35都道府県に支部があり、駆け付けるシッター「頼ってさん」は46都道府県に約850人いる。多くが子育て中の母親で、依頼者に寄り添って話を聞いたり、親が買い物をする間に子どもを見守ったりして、保護者の負担を減らし、不安を和らげる。
長野支部(リーダー・柳沢里帆さん=上田市)は2025年9月に発足。頼ってさんは現在9人で、中信地方では松本に2人、安曇野市に3人いる。5人は全員子育て中の母親で、大槻麗子さん(49、安曇野市穂高)がまとめ役を担っている。
幼稚園教諭の資格を持ち、保育士の経験がある大槻さん。「安曇野は移住者が多く、親に頼れない人もいる。現役の保育士だけでは支援の幅が限られる」という状況を、何とかしたいと思っていた。
そんな時、育児119の存在を知り、すぐに連絡。頼ってさんになった。「こういうサービスがあることを知ってほしい。使わずに済むならそれでいいが、最後のとりでになれたら」と力を込める。
長野支部は7月、初めての子育てイベントを安曇野市碌山公園研成ホールで開いた。子育て中の保護者の息抜きや育児119の周知が目的。大勢の家族連れが訪れ、ハンドマッサージ体験や各種クラフト体験、木のおもちゃ遊びなどを楽しんだ。なつのそら代表の石黒さんも来場。活動の理念や内容を説明した。
「支部が駆けつけサービスを始めるには、頼ってさんの登録者数30人以上が目安」といい、長野支部は今後も募集していく。現在は電話相談(15分550円)を受け付けている。