
純粋に旧車好きが集える場に
AE86(ハチロク)、セリカ(共にトヨタ)、スカイライン(日産)、ベレット、117クーペ(共にいすゞ)など、一世を風靡した旧車に魅力を感じる人は多い。角ばった車体、長いボンネット、フェンダーミラーなど、今の車にはないデザイン。青春時代の憧れや愛着も加わる。
旧車好きが集う信州旧車愛好会(中嶋豊会長)が10月18日、安曇野市の豊科南部総合公園(豊科高家)でオールドカーフェアを開く。昨年に続き2回目で、車好きにはわくわくするイベントだ。
中嶋会長(74、松本市蟻ケ崎)も根っからの車好き。若い頃購入し、一度手放した車種に「どうしてももう一度乗りたい」と買ってみたら、手放した愛車だった―という逸話も持つ。「昔を懐かしんでもらえたら」と話している。9月末まで、展示する車を募集している。
手放した愛車「奇跡の再会」
20世紀製造の国産車・外国車を展示する「秋の安曇野 オールドカーフェア」は10月18日、豊科南部総合園多目的広場で開かれる。1回目の昨年は124台を展示、約300人が来場した。
松本、長野、上田、諏訪の旧車オーナー12人でつくる信州旧車愛好会が主催する。全国に同様のイベントはあるが、主催者が利益を得る商業ベースの催しが多いことに疑問を感じ、「純粋に古い車が好きな人のためのイベントを」と開催を決めた。
中嶋豊会長も大の旧車好きで、1973年製のセリカGTや、91年に発売され2年半しか販売されなかった高級セダン、マツダアンフィニMS―9など7台を持つ。
中でも「宝」というセリカGTは21歳の時、初めて買った新車だ。2ドアのスポーツタイプで、カラーは珍しいシルバーメタリック。当時学生だった中嶋会長には大きな買い物で、いろいろなアルバイトをして、ようやく手に入れた。
ギアを選択し、車と一体感を味わえるマニュアル運転の楽しさを感じさせてくれる。〝人車一体〟の、まさに愛車だ。新婚旅行にも行った思い出の一台だが、家族で乗るには不便と泣く泣く手放した。
その後、いろいろな車に乗ったが、何か物足りない。マニュアルの操作、大きな音に感じる振動。何もかもが懐かしく、もう一度乗りたい気持ちが強まり、同じ車種を探し始めた。12~13年前、インターネットでようやく見つけたが、既に売約済み。香港に持っていく予定だった。それを「どうしても欲しい」と頼み込み、何とか手に入れた。
エンジンも内装もボロボロの状態。レストア(復元)を始めると。自分が付けた傷、取り付けた部品があった。製造年も同じで、「もしかしたら」と考え出したら眠れない。書類を確かめると、確かに自分が買った車だった。「鳥肌が立った。車も戻りたかったんだなと思った」。エンジンなどは業者にも依頼し、3年がかりで直したという。
車好きが高じ、多くの人が気軽に旧車を楽しめる機会を提供したいと信州旧車愛好会を結成。昨年、オールドカーフェアを開いた。「アメリカでは製造から25年以上経過した車は安全基準が免除される(25年ルール)ため、日本の旧車が多く輸出され、結果、国内の旧車台数が減っている。フェアは、欲しかった、憧れた車に出合えるかもしれない貴重な機会。キッチンカーも出るので、秋の一日を楽しんで」と話している。
出陳車両も9月末まで募集。過度な改造をしていない2000年以前の製造車で、出陳料は5千円(キッチンカーで使える飲食券、記念品付き)。問い合わせはメール(shinsyuukyuusyaaikoukai@gmail.com)で。