
金子翔・田口がゴール 愛媛の3連勝阻む
松本山雅FCは8月22日、サンプロアルウィンで行われた明治安田J3第3節で、愛媛FCと2―2で引き分けた。前年J2から降格し、昇格争いの一角と目される愛媛の開幕3連勝を阻んだが、今季初勝利はお預けになった。
新加入の金子翔太が、完敗した県選手権決勝のAC長野パルセイロ戦(2日)以来、リーグ戦では今季初めて先発した。「結果にこだわろうと。チームの勝利にすごくフォーカスした」と金子翔。
開始早々に先制点を決めた31歳のベテランは、プロ1、2年目に22歳以下Jリーグ選抜に呼ばれてJ3でもプレー経験があるが、J3クラブの選手としては初ゴールだった。
勢いに乗った163センチの巧手は、精力的に動いた。「前でボールを持つ時間をつくってくれた」と石﨑信弘監督。だが本人の自己評価は「もう少しボールを収めたかった。後半の終盤は、少しボールに触る機会が多くなったが…」と控えめだった。
チーム自体、敵陣にボールを運ぶ場面が後半途中まで少なかった。金子翔の一列後ろのMF村上陽斗は「FWが孤立してしまった。ボールを回すか回さないか少しあいまいで、中盤と前の選手の距離が遠かった」。新しい選手や配置を試す、発展途上のチーム状況を映した戦いぶりの中で逆転を許した。
そんな劣勢ムードを一蹴したのが田口裕也。勝ち越された直後の後半24分、GKと1対1の場面をつくり、右足で冷静に仕留めた。前節は逸機が目立った25歳は加入後初ゴールに「個人的には肩の荷が少し下りた」と吐露しつつ、「チームとしては勝ちを得ていない」と反省の弁を続けた。
サンアルでの連続未勝利は9試合に延びた。それでも選手を大きな声や歌で励ますゴール裏のファン・サポーターを、田口はじっと見つめた。「正直今日もブーイングされると思ったので、『このチームに来てよかった』とか『このサポーターと一緒に上に行きたい』とか、胸にじーんと来るものがあった。『次は勝ってこの光景を見たい』と、目に焼き付けた」
副主将でもある金子翔は試合前、控え選手やスタッフ、サポーターらを列挙し、「選手は一人で戦っているんじゃない」と話したという。試合中は前向きなコミュニケーションが増えたといい、「本当に明るい兆しだと思う」。思いを白星に結び付けるべく、北九州に乗り込む。