
広島市の高校生と被爆体験証言者が共同制作した「原爆の絵」の展示会が、山形村ミラ・フード館で9月2日まで開かれている。「平和の尊さを引き継ぐ山形村の会」が昨年に続いて実施。高校生が描いたリアリティーあふれる30枚が、原爆の悲惨さを訴えている。
広島平和記念資料館が2007年から取り組む「原爆の絵」は、被爆者が高齢化する中、被爆の実相を後世に残すことと、高校生が被爆者の思いを受け継ぎ、平和の尊さについて考えることを目的に実施。何度も打ち合わせを重ねながら、作品を仕上げている。
被爆した瞬間の閃光や、一緒に遊んだ友達と再会した時の姿などの絵と共に、状況も記され、「その様子を風景だけでなく、においも覚えているそうです」などの言葉もある。
同会共同代表の一人、百瀬泰久さん(79、下竹田)は「自分は戦後生まれだが、戦争で死と直面した父は『戦争だけはいけない』と言っていた。その思いは伝えていかなければ」。同会事務局で日本画家の百瀬邦孝さん(78、同)は「被爆者がその時見た記憶を絵にしたもので、写真とは違うリアリティーや迫力がある。絵を描いた高校生には、すさまじい葛藤があったと思う」と話す。
昨年初めて同所で開いた展示会には大きな反響があり、感想も多く寄せられたという。2人は「同様の展示会は各地で行われている。ふと立ち寄れる身近な所で、こまめに開くことが大切」と話している。
入場無料。午前9時~午後10時(最終日4時)。月曜休館。問い合わせは百瀬邦孝さんTEL090・2218・7403