
省エネ追い風に若手と共に成長
「新しい会社を創業したつもりで、一からスタートしたい」。こう話すのは電気工事、管工事などを手がけるアルプス・ジー・イー(松本市埋橋1)の柳沢昌司社長(43)だ。昨年1月に社長に就任し、同社創業者から事業承継。今月中旬には新社屋に移転する予定だ。「若い社員が働きやすい環境を整えたい」と意気込む。
同社には現在、20、30代を中心に現場に出る社員が5人いる。その社員に向け、「積極的に電気工事関係の資格を取得し、仕事の幅を広げてほしい」と要望し、社としても背中を押す。
そうすることで、ここ1、2年の同社の主力だった大手チェーン店などの照明、換気扇の交換やエアコンの取り付けなどメンテナンス業に加え、施設全体の電気設備の設計・施工など「大きな仕事」が可能に。実際、現在白馬村に新築中のホテルの工事に携わっており、「今後、こうした仕事に注力し、事業を拡大していきたい」と力を込める。
また、LED照明が普及し始めて10年が経過し、さらに進化した省エネの仕組みが登場。そうした商品を提案することや、「2027年問題」とされる蛍光灯や水銀灯の製造が段階的に禁止されることを受け、「完全LED化」も商機と見る。
さらに省エネ対策の補助金にも着目。「サッシと一緒にエアコンや照明を交換すると出る補助金もある」とし、異業種とタッグを組み、ビジネスチャンスを広げることにも挑戦する。
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アルプス・ジー・イーは1992年設立。以後、創業者が「一人親方」として会社を切り盛りしてきた。数年前、同社の協力会社に勤めていた柳沢さんと創業者が知り合い、アルプス・ジー・イーの今後について話し合うように。30年以上続いた会社を存続させるため、出した結論は柳沢さんが「事業承継する」だった。柳沢さんは2024年に同社に入社し、その準備をしてきた。
14日には同市島立の新社屋に移転し、10月から本格稼働する。大きな節目を機に、働く環境も整え、完全週休2日制にし、新社屋には女性専用や障がい者用トイレを設けた。「家族や地域とのつながりを大切した上で、仕事も頑張ってもらいたい」と家庭と仕事の両立を願う。
また、新社屋では敷地内に井戸を掘ったり、子どもたちの憩いの場を作ったりするなどの計画もあり、「若い社員と一緒に新たな企業文化を築いていきたい」と前を見据える。
【プロフィル】
やなぎさわ・しょうじ 1983年、松本市出身。松商学園高卒。飲食店の管理や店舗開発の仕事を経て、電気工事会社に勤務。2024年、アルプス・ジー・イー入社。25年社長就任。