【亜矢子先生に聞いてみよう!】#3 日記で漢字を使うには…

Q 漢字のテストでは書けるのに、日記を見るとひらがなばかり。どうしたら漢字を使えるようになりますか?(小5男子の母)

「書くこと」を嫌いにさせないで

A 学校の宿題に「日記」がある意味って何でしょうね。私は中学校の担任時代、クラスの子どもたちの日記をすごく大切にしていました。それは普段見えないその子の感じ方や考え方、好きなことや得意なこと、友達との関係、家庭での様子、クラスの状況などが読み取れるからです。
口に出せない不安や悩みなどの相談もありました。書いて楽になれることってありますよね。漢字や文章については、その子の理解度に応じて直しました。おそらく多くの先生もそうです。だから添削的なことは思い切って先生にお任せしちゃいましょう。
では親は何ができるのか?言いたいことをぐっと我慢し、どうしてものダメ出しは笑顔で最低限に。それより「へえ、そんなことがあったんだ」と子どもの話に共感し、5W1Hを意識しつつ「そのときどう思ったの?」と心を深めます。
そうすることで「親は自分に興味を示している、自分を理解し応援している」ことが伝わります。その安心感から「自分の思いを書いて表現すること」が普通になる。書くことに苦痛がなければ、漢字も含めて「他人が読みやすい」という一段階先の意識で手紙や作文などが書けるようになっていきます。とにかく幼い時は書くことを嫌いにさせないことが最優先。漢字は別の方法で学びましょう。
今、お子さんが嫌がらずに日記を見せてくれるのは親を信頼しているからです。「いいね!」と承認することが、わが子の自己肯定感と次なる学びにつながると思います。