Q 子どもが小学校に入学します。他の子と比べて学習が遅れていないかとても心配です。何か家でできることはありますか?(年長女子の母)
興味も成長度合いも個性
A 入学前から文字や計算ができる子の話を聞くと不安になりますよね。けれども小学校では基礎から教えますし、興味も成長度合いも個性がありますから心配しなくて大丈夫。それでも赤ちゃんのころからやっておくと学校での教科学習につながりやすいのは、本(絵本)の読み聞かせ。これを小学生になっても続けましょう。
優れた文章に触れていない子は、語彙(ごい)が少なく想像力の弱さも感じます。最近の受験では長文問題や文章で答えるものが増えており、ゲーム漬けの子はドリル計算などパターン学習は速くてもこの手の問題に苦しみます。
もう一つ、親がすべき最重要ミッションがあります。それは「子どもの話(体験・思い)を真剣に聞く」ことです。話の内容へのダメ出しはもちろん、褒めることも要りません。聞いた事実を繰り返せばOK。例えば「今日〇〇ちゃんと友達になったよ」と言ったら「〇〇ちゃんと友達になったんだね」、「庭にウサギがいたよ」には「ウサギがいたんだね」というように。
親がワクワクしながら子どもの顔を見て話を聞く。この行為は子どもを「認める」こと。一番大切な人に「認められた」経験は人格形成に影響します。「ありのままで愛される自分」は自己肯定感の大本なのです。
入学して初めてだらけの毎日を、一生懸命に言葉を探しながら話すわが子。「今、頭がフル回転で、思考力や表現力が成長中なのだ」と笑顔で待ってあげてください!言葉がすぐに出なくても、字がうまく書けなくても他の子と比較する必要はないのです。その子らしい成長を楽しみましょう。(小島亜矢子さくら*みらい塾代表)