活躍に期待-今年の抱負・地元への思いを森下舞桜さん・国本梨紗さんに聞く

地元出身の2人の芸能人が今年、大きく飛躍しそうだ。一人はアイドルグループ「仮面女子」メンバーの森下舞桜(まお)さん(安曇野市出身)、もう一人はテレビのバラエティーや情報番組を中心に出演機会を広げているタレントの国本梨紗さん(白馬村出身)。2人に今年の抱負、地元への思いなどを聞いた。

「大きな舞台」 が夢
舞闘派アイドル「仮面女子」・森下舞桜さん(安曇野出身)

撮影:神津ゆうま

テンポの速い曲に合わせ、足を高く上げたり、腕を振り回したり。舞闘派アイドルを名乗るグループ「仮面女子」のライブだ。ホッケーマスクをかぶった姿、激しいパフォーマンスに、会場は熱気に包まれる。黄色の仮面のメンバーの中でただ一人、赤い仮面をかぶる絶対的センターが、森下さんだ。

小学5、6年生の時、動画投稿サイト「ユーチューブ」で見た仮面女子の姿に魅了された。「アイドルらしくない唯一無二の存在。仮面も楽曲もダンスもかっこ良かった」
6年生だった2014年末、事務所に所属するためのオーディションに挑戦した。これは通過したものの、グループの研究生になるために出された2曲の振り付けを覚えるという課題に苦戦。「こんなことで泣いてたら、今後何にもできないよ」。母のこの一言で奮い立ったという。
研究生になって1年ほどで仮面女子候補生に。活動できるのは土、日曜だけで、毎週高速バスで拠点にしている東京・秋葉原の常設劇場「仮面女子カフェ」などに通った。18年、中学卒業を前に正規メンバーに昇格。都内の高校へ進んだ。
この年、グループを卒業する初代赤仮面の立花あんなさんに指名され、2代目赤仮面に。「『うれしい。今まで頑張ってきて良かった』と思う半面、『自分がセンターでいいの?』というプレッシャーや不安も大きかった」

小学生の時に散歩に行ったアルプス公園(松本市)が思い出の場所。帰省中にコロナ禍で劇場が休業となった際も家族でウオーキングを楽しんだ。おやきと漬物の専門店「あづみ堂」(本店・安曇野市豊科南穂高)のおやきがお気に入りで、「ナスとカボチャが好き」と笑う。「メンバーに配ると喜んでもらえる」

現在は、仮面女子カフェで、月、木、土、日曜、祝日に公演。またインターネットラジオ「渋谷クロスFM」の番組「仮面女子の渋谷アンダーグラウンド」で、メインパーソナリティーを務めるなど活動の幅を広げる。
今の大きな夢は、「2年以上前から願っている全国ツアーと、日本武道館や東京ドームなど大きな舞台に立つこと」ときっぱり。「県内のライブの際は、見に来てもらえたらうれしい」と話す。

【プロフィル】もりした・まお 安曇野市出身。2002年11月11日生まれ。15年に「仮面女子」研究生、翌年候補生、18年から正規メンバーとして活動。血液型B型、身長160センチ。愛称「まおぴ」。ファンネーム(ファンたちの呼称)「まおぴの森」。東京都在住。

仕事の幅広げたい
タレント・国本梨紗さん(白馬出身)

撮影:神津ゆうま

「ズームイン!!サタデー」(日本テレビ系列)のお天気キャスター、「プレミアの巣窟」(フジテレビ系列)のアシスタントMCなど、人気番組に起用される国本さん。透明感あふれる見た目からは想像しにくいパワフルでマニアックな一面も併せ持ち、現在、5本のレギュラー番組を抱える。自他ともに認める取り柄は「体力、元気、食欲」。その礎は、白馬での暮らしで築かれた。

反響の大きい仕事の一つが、学園バラエティー番組「超無敵クラス」(日本テレビ系列)の長距離自転車通学をする各地の高校生に密着する企画「超無敵チャリ通ジャーニー」。白馬から長野市鬼無里までの山越えサイクリングを楽しんでいたという国本さんらが、自転車で往復50~60キロほどを全て同行する内容で、「ガチでこいでいます」。心臓やぶりの坂もあり汗だくの体当たり企画だが、「チャリ通の理由や目標を聞きながら一緒にこぐのは楽しく、この人の魅力を最大限出せたらいいなと思ってロケをしています」。仕事を通じて出会う人の考えや価値観、頑張り方は、自身の生き方の参考になるという。

父はフリースタイルスキー・モーグルの元選手、母はスノーボーダーで、弟と妹も競技に励むスキー一家。自身も幼少期から村内のゲレンデで滑りを磨き、小学校時代はサッカー、中学で陸上、高校ではフットサルと、スポーツに親しんだ。
食欲旺盛で、食への関心も高い。実家のペンションに置いてあるグルメ漫画「美味(おい)しんぼ」を幼稚園時代から読み、そこから漢字も学んだ。他のグルメ漫画にもはまり、「グルメリポート時に一番おいしく伝えられる表現は何か、と考えるのも好きですね」。
山での鬼ごっこ、川遊びなど活発なことが好きな「田舎の子だった」。小学6年の時、関東の親戚の家に遊びに行った際、ショッピングモールで開かれていた所属事務所のオーディションをたまたま受けて合格した。「得意なことを見つけようといろいろ手を出したけれど、頑張れるものは何があるだろうと考えた時、それが芸能活動だったのかも」。地元で進学するか迷ったが、中学卒業後に上京し、活動を始めた。

今は大学でメディアについて学びながら、仕事の幅を広げている。「歴史やサッカー、冬季スポーツなど自分の知識を発信できるような仕事が増えたらいい。トーク力を磨き、どんな番組にも対応できるようになりたい」
当たり前に身近にあった山や自然、上質なパウダースノー…。離れて初めて故郷の良さが分かり、帰れる場所がある安心感を胸にまい進する。「地元の人たちが元気になり、自分も頑張ろうと思ってもらえる原動力になれるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします」。真っすぐに仕事の展望や故郷への思いを語る。

【プロフィル】 くにもと・りさ 白馬村出身。2003年4月10日生まれ。高校1年時の「コープながの」テレビCMが初仕事。「ワイドナショー」(フジテレビ系列)、「NABE」(NHK)にもレギュラー出演。スタジオジブリ作品のマニアックなものまねが特技。