【亜矢子先生に聞いてみよう!】#36 計算に指を使うのは…

Q 算数の計算に、まだ指を使っています。今後困ると思うのですが、指を使わせないようにするにはどうしたらいいですか?(小学2年男子の母)

遊びや日常の中で数を体感させて

A 授業参観で計算が速い子を見たりすると焦りますよね。でも大丈夫です。指を使うことは、自分の体を使い数を実感しているということ。恥ずかしいことでもダメなことでもありません。
逆にやめさせると不安を感じて、算数が嫌いになってしまうこともあるのでご注意を。個人差があるだけで、いずれ指を使わなくなりますよ。でも、まだ1、2、3…と指を折って数えているなら、数の塊がイメージできていないかもしれません。今後のために家でできることをいくつか考えてみましょう。
毎日5分、お子さんとの時間をつくってください。向き合って指をぱっと出し、「これはいくつ?あといくつで5になる?」「10になる?」と、指を使って5の補数(足して5になるもの)と、10の補数を当てる「瞬間ゆび算ゲーム!」をやってみてください。できるようになったら次はノートに移行です。
2+□=5、□+4=10など、5や10になるような式を書くのですが、必ず大きな字で、行間を広く空けてください。できるようになったら、5、10以外を。お菓子やお金を使ってもいいです。とにかく幼い時から数を体感させることが大切。
その子の興味に合わせて、例えば「きれいな花だね。このピンクの花びらは何枚あるかな?数えてみる?」「駅に停まった電車は何両?」「空を見て!電線にスズメは何羽止まってる?」…。徐々に大きな数にも挑戦!建物の階段を上る前に「何段あるかな?」、数えて上って「あといくつで100段?」など、幼い時に数を意識する経験を日常の中でたくさんさせてあげましょう。
意識してみると、実は世界に楽しめる「数」があふれています!とりあえず今のお子さんにとって指を使うことは「安心」であり、一生懸命問題を解こうとしているのだと肯定的に捉え、学びに協力しつつお子さんとの日々を楽しんでくれるといいなあと思います。(小島亜矢子一般社団法人こどものみらい舎代表)