春本番のこの季節から、小太郎の新コラムが始まります。題名は「中村小太郎の自然派生活」。「工夫次第で楽しい、信州の里山生活」を主テーマにつづりたいと思います。
丸3年続いた前の連載「駆け出し百姓の自然農奮闘記」では大変お世話になりました。呉服屋の跡取りとして生を受け、リクルート社の営業マン、ITベンチャーの創業経営者となり、大病を経験してこの地(塩尻市)に移住した「ずぶの素人」でも農業ができることを証明できたと思います。
幸運と出会いに助けられながら、何とか独り立ちして米と野菜を自然栽培しています=写真。こうして育てたコシヒカリ「小太郎米」は同市のふるさと納税返礼品に選ばれました。
農作業には、人が生きていく上で、とても大事で普遍的な要素があります。すなわちそれは「誰でもできること」です。それほど遠くない昔、人はみな、自給自足をしていました。しかし今は、私の圃(ほ)場から見渡しても耕作放棄地だらけです。
読者の皆さん、自給自足をしてみませんか?まずはベランダや中庭菜園で結構です。「土に触れる生活は最高ですよ」。とは言っても「農地法」という厄介な法律があって、気軽に農地を入手できないことも事実です。ですが、塩尻市の空き家バンクでは、農地付き住宅の販売を始めました。こちらについては後日、詳しく紹介します。
昨今は、単なるブームではない、ライフスタイルとしての「オーガニック」が根付きつつあると実感しています。学校給食の食材の有機化は、もうそこまできています。
信州の皆さんが当たり前に思っている常識の優れた点も紹介したい。森林や農業の話も季節の歳時記としてつづりたい。移住希望者への指南や、就農希望の若者たちへのメッセージも盛り込みたいです。書きたいことが山ほどあります。小太郎との末永いお付き合いをお願いします。
【中村小太郎・自然派生活】#1 信州の里山生活工夫で楽しく
- 2024/04/23
- 農業・環境