奥上高地の横尾と、穂高連峰の涸沢との間にある本谷橋(ほんだにばし)。大型連休前の4月25日、涸沢ヒュッテと涸沢小屋の従業員ら14人が、つり橋の架設作業をした。
午前8時10分。雪解けの激流越しに、右岸と左岸の親柱の基部に直径3センチのメインワイヤ2本を張る作業が始まった。手動ウインチの「チルホール」でワイヤを張り、固定。鋼材の橋桁(はしげた)が取り付けられ、3寸角の木の柱2本が前方向に延びていく。木道部分のパーツを並べると、にわかにつり橋の雰囲気に。欄干を取り付け、約3時間で作業を終えた。
涸沢ヒュッテの小林剛社長(60)は「連休前に登山者の安全が確保されうれしい」と話した。
(丸山祥司)