山岳美術館で「ウェストンと上高地展」 イベント記念の手拭いやバッジなど

安曇野市穂高有明の安曇野山岳美術館は5月22日まで、「ウェストンと上高地展」を開いている。毎年6月に松本市上高地で開くウェストン祭の記念品として作られた手拭い60点や木製バッジ64点などが並ぶ。
ウェストン祭は、日本アルプスや上高地を世界に紹介し、日本近代登山の父といわれる英国人宣教師、ウォルター・ウェストン(1861~1940年)の功績をたたえ、日本山岳会の主催で開催。78回目となる今年は、6月1、2日に開く。
同館初代館長の故水上巌さんが同会に所属していたことから、娘で現館長の岩佐峰子さん(68)の手元に、記念の手拭いやバッジ各30点ほどが残された。今回、日本山岳会信濃支部の協力で数を増やし展示した。
会場には、山やピッケル、カモシカなどを染めた手拭いと、コマクサ、ミヤマザクラなどのバッジが並ぶ。
22年からの手拭いは、松本市新村の山岳画家、千葉潔さん(71)がデザインした縦型。同年は上高地から見た穂高連峰や梓川。翌23年は、「西鎌尾根の2648㍍ピークから槍ケ岳を眺めた自作の絵を基にした」と千葉さん。手拭いを逆さまにしても、槍ケ岳の形が出るよう工夫している。
観覧した川崎市の堀安裕さん(64)、伊沙未さん(58)夫妻は「山を見るのが好きで、信州は度々訪れる。手拭いは、少ない色数なのに山肌が表現できていることに感心した」と話した。
午前10時~午後4時。木曜休館。一般700円、中高生300円。同館℡0263・83・4743