6月2日からまつもと翔英会「邦楽こども樂舎」 小中学生が三味線や舞踊など体験

興味持つきっかけに

三味線と長唄の教室「まつもと翔英会」(松本市県2)は6月2日から、小中学生を対象に歌舞伎音楽や舞踊などを体験し、その成果を発表する延べ5日間のプログラム「邦楽こども樂舎(がくしゃ)2024」を初めて開く。一流の講師が邦楽の魅力を伝え、興味を持つきっかけをつくる。
6月2、16、23日は「三味線と長唄」の体験。Mウイング(同市中央1)で午前10時から。講師は、まつもと翔英会の主宰、三味線奏者の山本英利子さん(48)。7月6日は「お囃子(はやし)と日本舞踊」。まつもと市民芸術館(同市深志3)で午前10時から。講師はお囃子が藤舎清之さん、日本舞踊が松風秀紀さん。
プログラム最後の発表会は7日午後1時から。まつもと市民芸術館で開く邦楽振興会の演奏会の中で練習の成果を披露する。
邦楽こども樂舎は、文化庁の「令和6年度伝統文化親子教室事業」の一環。山本さんが代表理事を務める、邦楽の催しを企画する一般社団法人・伝統芸能三味線樂舎.jp(東京都墨田区)が事業申請し、採択された。
山本さんは松本市出身。母親が長唄をやっていたため子どもの頃から音楽が身近にあり、中学3年時に三味線と長唄を習い始めた。
高校生になってからは、長唄唄方の人間国宝・東音(とうおん)宮田哲男さん、東音宮田由多加さんに師事。東京芸術大でも三味線を専攻し、さらに学びを深めた。
大学卒業後は、プロの三味線演奏家としてコンサート活動などをする傍ら、25歳から「地元への恩返し」と、松本市内の小中学校で邦楽の講習会を開催。多い時で年10~15校で開き、その活動は現在も継続。三味線の美しい音色や独特の間など、伝統楽器の魅力を伝え続けている。
山本さんは「これを機に『これからも邦楽を続けたい』という子どもが出てきてくれたら」と期待する。
問い合わせは三味線樂舎TEL03・6822・6593