ワインセミナー100回目 松本の「セロニカ」 

毎回テーマ変えて手書きの黒板好評

「地中海料理&ワインセロニカ」(松本市中央1)が開くワインセミナーが6月2日、100回目を迎える。2015年にスタート、コロナ禍の自粛期間中に休んだことはあったが、同店マダムの中嶋美奈子さん(70)が毎回テーマを変えて続けてきた。中嶋さんは「われながらよくやったな」と振り返る。
友人の折井直枝さん(61、同市大手5)が、セミナーの企画書を作って同店に持ち込んだのが始まりだ。ワイン愛好家の裾野を広げようと、毎月第1日曜日に開催。国別の特徴を伝えたり、覚えてほしいワインを紹介したり。地元ワインの造り手を招いたこともある。セミナーの内容に合うワイン6~7種をテイスティングでき、おつまみも付く。
多い時には40人が参加、平均20~30人が顔を出す。一人一人に配る資料の他、産地が分かる地図、ポイントなどをまとめた黒板も用意。書き上げるのに2~3時間はかかる力作で、「分かりやすい」と参加者に好評だ。
スタート時は初心者がほとんどだった。回を重ねるうち、中嶋さんのしゃれた解説とワインのおいしさにはまり、「もっと知りたい」と勉強を始める人も。ワイン検定シルバー、ワインエキスパートや国際的なワイン資格試験合格者がいる。
中嶋さん自身もさらに勉強するなど、「有意義な時間を過ごした」と振り返る。体調を崩したこともあったが、「参加者の顔を見ることが励みで喜び」と乗り越えた。
できる限り続けたいといい、「ワインを飲んでわいわい話して、いい時間を過ごしてもらえたら。乾杯の瞬間が本当にうれしい」と中嶋さん。その乾杯は「グラスを合わせず、アイコンタクトで」。
6月2日は午後1時半から。イタリアの生産者、ブッシア・ソプラーナの「バローロ」、ボルドーのシャトーものなど、同店秘蔵のワインが楽しめる。参加費1万円。定員20人。希望者は同店へ℡0263・36・9097