ジャンヌ・ダルクの真実を-上土劇場で「劇団エル」公演

安曇野市を拠点に活動する女性だけの「劇団エル」は15、16日、夏至公演「Outlanders(アウトランダーズ)~Jeanne DArc(ジャンヌ・ダルク)追憶」を松本市の上土劇場(大手4)で上演する。2022年の旗揚げ公演「紅葉鬼女伝説」、アーサー王物語に登場する女性にスポットを当てた「モーガン・ル・フェイ大いなる女王とゆかいな魔女たち」に続く3部作の完結編という。
大学院生の輝生(てるお)と呉(くれ)羽(は)は時代と国を超え、15世紀のフランスにタイムスリップする。英国と戦うフランスを救ったとされる女性「ジャンヌ・ダルク」と出会い、国を持たないよそ者として迫害されたロマがジャンヌを助ける。ジャンヌ・ダルクの真実を織り込んだファンタジーといい、1作目から登場した宝剣の行方や、輝生たちが現代に戻れるのかが見どころだ。
団員は7歳から60代まで12人。他に「劇団あまんじゃく」(松本市)など3劇団の団員も出演する。ギターの生演奏、踊りも彩りを添える。
脚本、演出などを手がける団長の山之内里冴さん(63、安曇野市穂高柏原)は昨年9月、フランスへ取材に行きジャンヌ・ダルクの研究者に会うなどし、異なる真実を知ったという。
盛り込みたいことがあり過ぎ、脚本の完成まで3カ月かかったといい、「今までのジャンヌ像が崩れて驚くのでは。本当に大切な物は目に見えないということを届けられたら。せりふの端々に重要なメッセージがあるので、拾ってもらえるとうれしい」。
15日午後5時、16日午後1時開演。前売り2500円。中高生1500円。当日は各300円増し。小学生以下は無料。チケット申し込みはこちらから。