生き物題材に作品展 地元作家ら6人多彩な表現

安曇野市堀金烏川の家具工房CRAPO(クラポ)は30日まで、版画や木彫、布製の人形などの作家6人の作品展「いきものたち」を、敷地内の展示棟で開いている。工房代表の上野英彦さん(60)が、親しい画家やクラフト作家らに声をかけて初めて計画。多彩なジャンルの作品が並ぶ。
会場は通常、工房の家具を展示する場所。上野さんが昨年、「空間スペースを使ってグループ展をやりたい」と思い立った。
児童書の挿絵や木彫などを手がける伊津野(いづの)果地(かじ)さん(穂高牧)は、ストーリー性のある絵や彫刻を出展。「にげるのがとくいなキツネは」と題した話は、銀筆(銀を芯にした描画材料)と透明水彩で描いた。木彫「見晴らす(ガール)」は、ビルの上で髪をたなびかせる少女を彫った。
版画家の小平彩見(さいみ)さん(堀金烏川)は木版画と油彩画。新作は「森へ帰ろう」と題した木口(こぐち)木版(木の横断面を使った技法)。気に入って入手した古材利用の額に合わせて作ったもので、動物や鳥、木などがモノクロで表現されている。
布人形作家の上野みどりさん(松川村)はジャコウウシや龍など、置物型の動物人形。いとうよしこさん(穂高有明)は、絵画を飾った。他にフランス在住の刺しゅう家や箕輪町の木工作家の作品もある。
午前10時~午後6時。金曜休み。同工房TEL0263・73・0727