声と向き合い表現 松本でバリトン歌手羽渕さん演奏会

大町市文化会館は7月7日、神奈川県から同市に移住して10年目を迎え、会社員の傍らバリトン歌手として演奏活動をする羽渕浩樹さん(50、社)の演奏会を開く。市ゆかりの演奏家を紹介する「ワンコインコンサート」の一環。羽渕さんは「大町に育ててもらった感謝を届けたい」と張り切る。
愛知県出身。国立音楽大(東京)声楽科を卒業し、2005年には国内有数のコンクール「日伊声楽コンコルソ」で1位に。イタリアでも学び、数々のオペラにソリストなどとして出演していたが、30代後半に喉の不調に陥り、一度は歌から離れた。
大町に移住後、地元の人から「続けた方がいい」「歌ってほしい」と後押しされ、少しずつ歌声を披露している。
今年50歳を迎え、「もう一度自分の声と向き合い、今の年齢での表現を積み上げていきたい。非日常を聴衆と共有できる瞬間が楽しみ」と話す。
コンサートは1時間ほど。「サンタ・ルチア」「オー・ソレ・ミオ」などカンツォーネ(ナポリ民謡)を中心に演奏する。ピアノは同市出身の中村倫子さん(35、東京)。
午後2時開演。500円、全席自由。同館TEL0261・22・9988